11月に入ると、塾から冬期講習と正月特訓の案内が届きます。申込書を前に、「全部取るべき?」「費用がかなり大きいけど、本当に必要?」と手が止まったご家庭も多いのではないでしょうか。わが家の長男もいま小6で、この冬が入試前の最後の冬休みになります。
先に結論を書きます。小6の冬期講習は、通っている塾の授業の続きとして組まれていることが多く、塾生にとっては基本的に受ける前提で考えてよいものです。迷うべきなのは「受けるかどうか」より、「どこまで取り、家で何をする時間を残すか」です。
この記事では、早稲田アカデミーの2026年度の案内を例に小6の冬休みの全体像を見たうえで、申し込む前に確かめたい5つのこと、講習がある日とない日の時間割の作り方、塾の面談で聞いておきたいことを整理します。
小6の冬期講習・正月特訓とは
冬期講習は、冬休みの期間に塾が開く集中講座です。小6にとっては、4科目の総復習と入試問題の演習が中心になります。さらに年末年始には、正月特訓と呼ばれる数日間の集中講座を開く塾もあります。
例として、早稲田アカデミーの公式サイトに載っている2026年度の小6の案内を見てみます。冬期講習は前期が12月26日から29日、後期が1月4日から7日の合わせて8日間です。1日の授業は、午前に社会・理科、午後に国語・算数というように4コマ組まれています。費用は4科目で塾生91,600円、一般生108,300円(いずれも税込)と案内されています。
その間の12月30日から1月3日の5日間には、正月特訓が入ります。冬期講習と合わせると、12月26日から1月7日までの13日間が、ほぼ塾の予定で埋まる計算です。なお、日程は校舎によって異なる場合があると書かれていますし、塾が違えば形も変わります。たとえばSAPIXの公式サイトでは、小6の冬期講習は教科や日数を選んで受ける形で案内されています。必ず通っている塾の案内で確かめてください。

申し込む前に確かめたい5つのこと
① 講習の中身は「新しい単元」か「演習・復習」か
最初に確かめたいのは、講習で何をするかです。小6の冬は、新しい単元を学ぶというより、これまでの総復習と入試問題の演習が中心になります。それでも、志望校別の対策講座なのか、4科目の総まとめなのかで、取るべき講座は変わります。
塾の案内にある講座名とカリキュラムを読み、わからなければ先生に「この講座は、うちの子のどの弱点に効きますか」と聞いてみてください。講座の目的がわかると、取るか取らないかの判断がずっと楽になります。
② 1月入試(前受け)の日と重ならないか
首都圏では、埼玉県は例年1月10日から、千葉県は例年1月20日から入試が始まります。2月の本番の前にこうした1月入試を受ける、いわゆる前受けを予定しているご家庭は、冬期講習の後半や1月の講座との重なりを確かめておきましょう。
特に、前受けの前日に夜遅くまで講座が入っていると、当日の体調に響くことがあります。カレンダーに講習と入試の日を並べて書き込み、無理のある日がないかを親子で見てください。
▶ あわせて読みたい:1月の埼玉・関西入試の合格者数はなぜ大きい?|「前受け」受験の目的と、学校の選び方・日程の組み方
③ 講習・特訓・模試を合わせた費用
費用は、冬期講習だけで考えないことが大切です。正月特訓、1月の講座、模試や入試直前の特別講座など、冬から入試までには別の費用が重なります。さらに、出願が始まれば受験料や入学手続きの費用もかかってきます。
おすすめは、11月の時点で「12月から2月までに出ていくお金」を1枚の紙に並べてみることです。講習の案内に書かれた金額を足していくと、総額が見えて、どこまで取るかを冷静に決められます。
▶ noteでも書いています:中学受験の費用はいつ・いくら?
④ 過去問と苦手直しの時間が残るか
冬休みは、家で過去問を解ける貴重なまとまった時間でもあります。講習を詰め込みすぎると、過去問を解く時間も、解き直す時間もなくなってしまいます。
目安として、講習がない日に過去問を本番と同じ時間で1〜2科目解き、その日のうちに丸つけと解き直しまで終えられるかを考えてみてください。それが難しいほど予定が詰まっているなら、取る講座を見直すサインです。
▶ 過去問の復習の進め方は:過去問の復習を次の一週間へつなげる家庭の進め方
⑤ 休む日と、子ども本人の気持ち
最後は、休む日を残せるかどうかです。年末年始も塾の予定が続くと、子どもも親も疲れがたまります。1日まるごとでなくても、半日は外で体を動かす、家族でゆっくり食事をするなど、意識して休む時間を入れてください。
あわせて、本人の気持ちも聞いておきましょう。「冬休みはこんな予定になりそうだけど、どう思う?」とカレンダーを見せながら聞くと、子どもなりに「この日は休みたい」「ここは頑張れる」と考え始めます。自分で納得した予定は、続けやすくなります。

冬休みの時間割は「講習の日」と「家の日」で分けて作る
5つを確かめたら、冬休みの1日の時間割を作ります。コツは、講習がある日とない日で分けて考えることです。
講習がある日は、塾の授業でほぼ1日が終わります。家でやるのは、その日に間違えた問題の解き直しを30分ほどにしぼり、早めに寝ることを優先しましょう。欲張って家庭学習を増やすと、翌日の講習で集中できなくなります。
講習がない日は、家の日です。午前中に過去問を本番と同じ時間で解き、そのあと丸つけと解き直しをします。午後は苦手単元の問題集を1つだけ進め、夕方は外遊びや休みに充てます。夜は計算や漢字、理科・社会の暗記など、短い時間でできるものを入れると1日がきれいに回ります。
時間割は紙に書いて、子どもの目に入る場所に貼っておくのがおすすめです。終わったものに印をつけていくと、子ども自身が1日の進み具合を確かめられます。

冬休みの予定を書き込む表
申し込みの前に、次の表を親子で埋めてみてください。空いている日と、詰まりすぎている日がひと目でわかります。
- 12月26日〜29日:講習( )/家の日( )/休み( )
- 12月30日〜1月3日:正月特訓( )/家の日( )/休み( )
- 1月4日〜7日:講習( )/家の日( )/休み( )
- 1月の入試の日:学校名( )日付( )
- この冬に解く過去問:学校名( )年度( )科目( )
塾の面談で聞いておきたいこと
冬期講習の取り方に迷ったら、申し込みの前に塾の先生に相談するのがいちばん確実です。面談では、「この子に必要な講座と、取らなくてもよい講座はどれですか」「正月特訓は、今の成績と志望校から見て受けたほうがよいですか」「冬休みに家で解く過去問は、どの学校の何年分がよいですか」の3つを聞いてみてください。
先生の答えはその場でメモに残し、帰ってから夫婦で共有しておきましょう。申込書の締切が近い時期なので、面談の予約は早めがおすすめです。
▶ 面談の準備は:中学受験の塾面談で聞くこと
よくある質問
Q. 正月特訓まで受けるのは、やりすぎではありませんか?
A. 年末年始も入試に向けて集中する時間として、正月特訓を受ける子は多いと一般的に言われています。ただ、子どもによって体力も伸びる時期も違います。今の成績と志望校を踏まえて、先生に「この子に必要か」を聞いたうえで決めるのが安心です。
Q. 冬期講習だけ、ほかの塾で受けてもいいですか?
A. 一般生として外部から受けられる講習を開いている塾もあります。ただ、小6の冬は入試直前で、通っている塾のカリキュラムの続きが組まれています。別の塾の講習を入れる場合は、今の塾の予定と重ならないか、負担が大きくならないかを先に確かめてください。
Q. 申し込みはいつまでにすればいいですか?
A. 締切は塾や校舎によって違います。11月中に案内が配られ、申し込みを受け付ける塾が多いので、届いた案内の締切日をまず確認しておきましょう。
申し込む前のチェックリスト
- □ 講習が新しい単元か、演習・復習かを聞いた
- □ 1月入試(前受け)の日と重ならないか見た
- □ 講習・特訓・模試を合わせた費用を出した
- □ 過去問と苦手直しの時間が残るか確かめた
- □ 休む日と、子どもの気持ちを確かめた
まとめ:「全部取るか」より「何の時間を残すか」
小6の冬期講習は、塾の授業の続きとして、基本的に受ける前提で考えてよいものです。大切なのは、講習の中身、1月入試との重なり、費用の総額、家庭学習の時間、休む日の5つを確かめて、わが子に合った取り方を決めることです。
今日できることは、届いた冬期講習の案内を開いて、日程を家のカレンダーに書き写してみることです。講習の日、入試の日、家の日を色分けすると、この冬の過ごし方が具体的に見えてきます。
冬期講習や正月特訓をどう決めたか、迷っていることがあれば、ぜひコメントで教えてください。
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参考資料
早稲田アカデミー 冬期講習会(小6) https://www.waseda-ac.co.jp/elementary/shortcourse_winter/e6.html
SAPIX 冬期講習 https://www.sapix.co.jp/event/20501/
(2026年10月31日に確認。日程・費用は校舎や年度によって変わるため、最新の案内で確認してください)

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