12月の終わりになると、塾では正月特訓などの講座が始まり、受験生にとっては最後の追い込みの時期になります。一方で、家庭ではテレビの特番や大掃除、帰省、親戚の集まりと、ふだんとは違う予定がたくさん入ってきます。「この時期、どう過ごせばいいのだろう」と迷う家庭も多いのではないでしょうか。
結論から言うと、入試直前の年末年始は、できるだけふだん通りに過ごすことがいちばんの対策です。起きる時間をそろえ、勉強する時間と場所を確保し、家族にも協力してもらう。そして、過去問の出来が悪くても焦らず、解き直しで弱点を埋めていく。年が明けると、1月にはすぐに埼玉や関西などの入試が始まります。年末年始を落ち着いて過ごせるかどうかが、本番の調子にもつながります。
この記事でわかること
- 入試直前の年末年始に崩れやすい3つのこと
- 年末年始を乗り切る4つの工夫と、1日のスケジュール例
- 過去問の出来が悪いときの対処と、親が気をつけたいこと
年末年始に崩れやすい3つのこと

1:生活リズム
年末年始は、家族みんなが夜ふかしをしがちです。年末の特番、年越しの瞬間、親戚との宴会。大人に合わせて夜遅くまで起きていると、翌朝の起きる時間が遅くなり、生活リズムが崩れてしまいます。入試本番は朝から始まります。この時期に夜型になってしまうと、本番の朝に頭が働かないことがあります。
2:勉強する場所
帰省先では、ふだんの勉強机がありません。にぎやかな居間で勉強していると、テレビの音や家族の会話が気になって集中できないこともあります。子どもがトイレに立ったときに、家族が楽しそうに騒いでいると、気持ちがそちらに引っぱられてしまうものです。
3:気持ち
この時期は、志望校の過去問に取り組んでいる家庭が多いでしょう。点数が思うように取れないと、子どもも親も焦ってしまいます。年末年始の休みの間に、不安な気持ちが大きくなってしまうこともあります。
年末年始を乗り切る4つの工夫

工夫1:起きる時間を本番にそろえる
年末年始も、入試本番と同じ時間に起きることを続けましょう。朝起きたら、計算や漢字など、頭を動かす短い勉強から始めると、本番の朝にもすぐに頭が働くようになります。夜は、遅くとも決まった時間には寝るようにします。
工夫2:家族や祖父母に伝えておく
帰省する場合は、事前に祖父母や親戚に、受験の追い込みの時期であることを伝えておきましょう。「午前中は勉強の時間にしたい」「夜は早めに休ませたい」と具体的に伝えると、協力してもらいやすくなります。家族の理解があると、子どもも気兼ねなく勉強できます。
工夫3:勉強する場所を確保する
帰省先でも、静かに勉強できる部屋を1つ用意してもらえると安心です。難しい場合は、帰省の期間を短くする、勉強する時間だけ近くの図書館や自習スペースを使うなど、工夫してみましょう。帰省をするかどうか自体を、家族で話し合っておくのも1つの方法です。
工夫4:気分転換の時間を決めておく
ずっと勉強ばかりでは、子どもも疲れてしまいます。初詣に出かけて合格を祈る、家族で少しだけ散歩をするなど、気分転換の時間をあらかじめ決めておきましょう。時間を決めておけば、だらだらと休みが続くこともなく、気持ちよく勉強に戻れます。
過去問の出来が悪いときの対処
この時期に過去問を解く目的は、志望校の出題の傾向をつかみ、本番での解き方を身につけることです。点数が取れないと不安になりますが、まずは、なぜ点数が取れなかったのかを確かめましょう。
点数が伸びない原因の1つに、解く順番があります。最初の問題から順に解いて、難しい問題で時間を使いすぎ、後半の取れる問題までたどりつけないことがあります。簡単な問題から先に解き、難しい問題は後に回す練習をしてみてください。それだけで点数が変わることもあります。
また、直前期は、新しい年度の過去問を次々に解くより、すでに解いた年度の間違えた問題を解き直す方が効果的なことが多いです。同じ問題を、時間をおいてもう一度解くことで、本番で同じ間違いをしなくなります。解き直しのノートを作っておくと、入試の前日に見直す材料にもなります。
年末年始の1日のスケジュール例
塾の講座がない日を想定して、1日の過ごし方の例を紹介します。朝は入試本番と同じ時間に起き、朝食の前に計算と漢字を15分ほど。午前中は頭がいちばん働く時間なので、志望校の過去問を本番と同じ時間で解きます。
昼食のあとは、午前中に解いた過去問の丸つけと解き直しにあてます。夕方は、理科や社会の暗記もの、苦手な単元の確認など、短い時間で区切れる勉強にすると集中が続きます。夜は早めにお風呂に入り、寝る前に解き直しノートを5分だけ見返して、決まった時間に寝ます。
もちろん、この通りにできる日ばかりではありません。親戚の集まりがある日は、朝の計算と漢字、夜の解き直しノートの見返しだけは続けるなど、最低限やることを決めておくと、リズムが大きく崩れずにすみます。
親が気をつけたいこと
年末年始は、親も家事や親戚づきあいで忙しくなります。子どもの勉強が気になっても、「勉強しなさい」と何度も言うより、勉強の時間と場所を整えることに力を使いましょう。過去問の点数を見て親が焦ると、その気持ちは子どもにも伝わります。点数よりも、解き直しができているかに目を向けて声をかけてください。
体調管理も大切です。人が集まる場所に出かけるときは、手洗いやうがいを忘れず、睡眠時間をしっかり確保しましょう。
▶ 中学受験の直前期に親子でやることはこちら:中学受験の直前期に親子でやること|2月1日までの1週間・前日・当日の朝・試験後の過ごし方
よくある質問
Q. 帰省はやめた方がいいですか?
A. 家庭によって考え方は違います。帰省する場合は、勉強の時間と場所を確保できるかを事前に確かめ、期間を短くするなど工夫するとよいでしょう。
Q. 年末年始も塾の講座がありますが、家での勉強はどのくらい必要ですか?
A. 塾の講座がある日は、講座の復習を中心にしましょう。講座のない日は、過去問の解き直しや、苦手な単元の確認にあてるのがおすすめです。
Q. 過去問の点数が合格最低点に届きません。
A. 直前期に点数が届かないのは珍しいことではありません。落とした問題のうち、取れたはずの問題がどれだけあるかを確かめましょう。取れる問題を確実に取るだけで、合格最低点に近づくことがあります。
直前期の年末年始5つのチェック
- □ 本番と同じ時間に起きている
- □ 家族や祖父母に勉強の時間を伝えた
- □ 帰省先でも静かに勉強できる場所がある
- □ 過去問は解き直しを優先している
- □ 気分転換の時間を決めている

小6の11月〜入試直前にこの記事を使うなら
この記事は年末年始の過ごし方そのものがテーマです。11月のうちに、帰省の有無や冬期講習・正月特訓の日程を家族で共有し、12月30日〜1月3日の1日の流れを紙に書いておくと、当日になって迷わずにすみます。
まとめ:ふだん通りに過ごして、本番を迎える
入試直前の年末年始は、ふだんと違う予定が増え、生活リズムや勉強の場所、気持ちが崩れやすい時期です。起きる時間を本番にそろえ、家族に協力してもらい、勉強の場所を確保し、気分転換の時間を決めておく。過去問の出来が悪くても焦らず、解く順番と解き直しを見直しましょう。
年が明ければ、入試はすぐそこです。まずは今日、家族で年末年始の予定を確かめ、勉強の時間をどこにとるか話し合ってみてください。
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