「国語のテストがいつも最後まで終わらない」「最後の大問がまるごと空白になっている」。国語の時間不足は、中学受験の家庭でとてもよく聞く悩みです。わが家の息子も、小3のころは国語の文章を読むのが遅く、模試の国語が時間内に終わらないことが続いていました。
結論から言うと、国語のテストが時間内に終わらない原因は、読むスピードそのものより、読み方と解く順番にあることが多いです。設問を先に見て何を探すかを知ってから読む、段落ごとに要点をつかむ、音読で読むリズムを作る、時間を計って解く。この4つの練習で、速く、しかも正確に読めるようになっていきます。
この記事でわかること
- 国語のテストで時間が足りなくなる3つの原因
- 速く正確に読む4つの練習
- 大問ごとの時間配分の決め方と、記述で手が止まらないコツ
時間が足りなくなる3つの原因

原因1:全部を同じていねいさで読んでいる
時間が足りなくなる子の多くは、文章のすべてを同じていねいさで読んでいます。もちろん、ていねいに読むことは大切です。ですが、テストでは、設問に関わる部分をしっかり読み、そうでない部分は流れをつかむ程度に読む、というメリハリが必要です。
原因2:迷う時間が長い
選択肢の問題で、どちらにするか決めきれずに何分も考えこんでしまう。記述の問題で、書き出しが決まらずに手が止まる。こうした迷う時間が積み重なると、後半の問題に使える時間がなくなってしまいます。
原因3:解く順番が決まっていない
最初の問題から順番に解いていくと、前半で時間を使いすぎ、後半の大問が空白になってしまうことがあります。漢字や語句の問題など、短い時間で確実に取れる問題を後回しにして失点しているケースも少なくありません。
速く正確に読む4つの練習

練習1:設問を先に見る
文章を読む前に、設問をざっと見ておきましょう。「登場人物の気持ちを答える問題がある」「筆者の主張を書き抜く問題がある」と分かっていれば、読みながらその答えになりそうな部分に印をつけられます。何を探すかを知ってから読むことで、読むスピードと正確さの両方が上がります。
練習2:段落ごとに要点をつかむ
説明文では、段落ごとに「この段落で言いたいことは何か」を一言でまとめる練習をしましょう。最初は、ふだんの勉強で、段落の横に一言メモを書くところから始めます。慣れてくると、テスト中も頭の中で要点を整理しながら読めるようになり、設問に答えるときに本文を探し回る時間が減ります。
練習3:音読で読むリズムを作る
わが家でいちばん効果があったのが、音読です。特別な教材は使わず、塾の教材に出てきた物語文や説明文を、毎日3回以上、声に出して通して読ませました。最初は本人も大変そうでしたが、続けるうちに読むスピードが上がり、文章の要点もすぐにつかめるようになりました。約3か月後には、模試の国語が時間内に終わるようになり、偏差値も50前後から65前後で安定するようになりました。
▶ 音読と親子の会話で読解力を上げる方法はこちら:国語の読解力の上げ方
練習4:時間を計って解く
ふだんの問題演習でも、時間を計って解く習慣をつけましょう。大問ごとに「この問題は15分」と目安を決め、時間が来たら次に進む練習をします。時間を意識して解くことで、迷う時間を短くする感覚が身についていきます。
大問ごとの時間配分の決め方
時間配分は、テストの形式に合わせて決めます。たとえば、50分のテストで、漢字・語句の大問と、長文の大問が2つある場合、漢字・語句に5分、長文の1つ目に20分、2つ目に20分、見直しに5分、というように配分します。配点の高い長文に十分な時間をとりつつ、短時間で取れる問題を確実に取ることがポイントです。
解く順番も決めておきましょう。漢字や語句の問題を最初に済ませると、短時間で確実に点を取ることができ、気持ちも落ち着きます。長文は、物語文と説明文のうち、得意な方から解くのも1つの方法です。迷った問題には印をつけていったん飛ばし、最後に戻ってくるようにしましょう。
記述問題で手が止まらないコツ
記述問題で手が止まってしまう子は、まず設問の文末を確かめましょう。「〜のはなぜですか」なら「〜から。」、「どういうことですか」なら「〜ということ。」で終わるように書きます。文末が決まると、書き出しも決めやすくなります。
それでも書けないときは、本文の中から答えに使えそうな言葉を探し、それをつなげるところから始めます。完璧な答えでなくても、部分点がもらえることがあります。空欄にせず、何かを書くことを意識しましょう。
模試のあとは「どこで時間を使ったか」を振り返る
時間不足を直すには、模試やテストのあとの振り返りが欠かせません。点数や正答率だけを見るのではなく、問題用紙に「どの大問に何分かかったか」をメモしておき、あとから見直します。すると、「物語文の気持ちの問題で迷っていた」「説明文の書き抜きで本文を何度も読み返していた」など、時間を使ってしまった場所がはっきりします。
振り返りのときは、時間が足りずに解けなかった問題を、あらためて時間を計らずに解いてみるのもおすすめです。時間があれば解ける問題なら、原因は読み方や順番にあります。時間をかけても解けない問題なら、語彙や読解の力そのものを伸ばす必要があります。この2つを分けて考えるだけで、次に何を練習すればよいかが見えてきます。
家庭での親の関わり方
親ができることは、答えを教えることより、練習の仕組みを整えることです。タイマーを用意して時間を計る、音読を聞いて読み終えたら「どんな話だった?」と一言だけ聞く、振り返りのメモを一緒に見る。このくらいの関わりで十分です。
反対に、「なんでこんなに遅いの」と責めてしまうと、子どもは焦って読み飛ばすようになり、かえって正確さが落ちてしまいます。前回より1問多く解けた、空欄が減った、といった小さな変化を見つけて声をかけてあげてください。時間内に解き終える力は、少しずつしか伸びませんが、続けた分だけ確実に積み上がっていきます。
よくある質問
Q. 速読の練習をした方がいいですか?
A. 特別な速読の練習より、設問を先に見る、段落ごとに要点をつかむといった読み方の練習の方が、テストの点数にはつながりやすいです。音読も、読むリズムを作るのに役立ちます。
Q. 時間配分を守れず、いつも前半で時間を使ってしまいます。
A. ふだんの演習から、大問ごとにタイマーをセットして解く練習をしてみてください。時間が来たら次に進むことをくり返すうちに、感覚が身についていきます。
時間内に解き終える5つのチェック
- □ 読む前に設問をざっと見た
- □ 段落ごとに要点を一言で書いた
- □ 迷った問題は印をつけて先に進んだ
- □ 大問ごとの時間の目安を決めた
- □ 解く順番を決めてから始めた

小6の11月〜入試直前にこの記事を使うなら
過去問の国語で時間が足りなかったら、どの大問で何分使ったかを毎回1行で書き残してください。2〜3回分並べると、時間配分のルールが自然に決まります。本番で使う順番は、12月中に固めておくと安心です。
まとめ:読み方と順番を変えれば、時間は足りるようになる
国語のテストが時間内に終わらない原因は、読むスピードより、読み方と解く順番にあることが多いです。設問を先に見る、段落ごとに要点をつかむ、音読で読むリズムを作る、時間を計って解く。この4つの練習で、速く正確に読めるようになっていきます。
まずは次の問題演習で、読む前に設問をざっと見るところから始めてみてください。
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