中学入試の当日。何年も努力を重ねてきた子どもはもちろん、見守ってきた親も、朝から緊張しています。試験の間、親は控室や学校の外で待つことになり、時計を何度も見ながら、落ち着かない時間を過ごす方も多いのではないでしょうか。
そして試験が終わり、出てきた子どもが「全然できなかった」と言ったら。親は、どんな言葉をかければよいのでしょうか。
結論から言うと、まずは「おつかれさま」「がんばったね」と、子どもの気持ちを受け止めることがいちばん大切です。中学入試は数日にわたって続くことが多く、1日目にうまくいかなくても、翌日以降にまたチャンスがあります。終わった試験の答え合わせより、明日の試験に気持ちを向けられるように、夜の過ごし方を整えてあげましょう。この記事では、試験のあとの声かけと、翌日に向けて切りかえる夜の過ごし方、親自身の気持ちの整え方を紹介します。
この記事でわかること
- 試験のあとに見られる3つの様子
- 入試期間中の朝の過ごし方
- 親自身の気持ちの整え方
試験のあとに見られる3つの様子


落ちこんで泣いてしまう
試験が終わった直後に、「全然できなかった」と泣き出してしまう子どももいます。張りつめていた気持ちが一気にゆるんだときに、涙が出ることは自然なことです。
何も話さず黙りこむ
表情がかたく、何を聞いても答えない子どももいます。自分の中で気持ちを整理しようとしているのかもしれません。無理に話させようとせず、子どもが話したくなるまで待ちましょう。
明るくふるまう
反対に、いつも以上に明るくふるまう子どももいます。親を心配させたくない気持ちから、平気そうにしていることもあります。表面上は元気でも、心の中では不安を抱えているかもしれないことを、心にとめておきましょう。
どの様子であっても、子どもの「できなかった」は、本当の結果とは限りません。難しい問題が印象に残り、できた問題のことを忘れてしまっていることも多いからです。手ごたえがなかったと感じた試験でも、合格していることは珍しくありません。
翌日に向けた夜の4ステップ


ステップ1:まずは気持ちを受け止める
試験から出てきた子どもには、結果を聞く前に、「おつかれさま」「最後までがんばったね」と声をかけましょう。「どうだった?」とすぐに聞くと、子どもは試験の出来を答えなければいけないように感じてしまいます。子どもが自分から話し始めたら、途中で口をはさまずに聞いてあげてください。
ステップ2:振り返りは1つだけ
家に帰ったら、終わった試験の答え合わせをしたくなるかもしれません。ですが、入試期間中の答え合わせは、子どもの気持ちをさらに落ちこませることがあります。振り返るなら、「明日の試験に生かせることを1つだけ」にしましょう。「時間配分を気をつける」「見直しの時間を残す」など、明日の行動につながることを1つ決めたら、それで十分です。
ステップ3:明日の準備を一緒にする
次に、翌日の試験の準備を一緒にします。受験票、筆記用具、時計、お弁当や飲み物、上着。持ち物を一つずつ確かめ、出発の時間と道順も確認しましょう。明日の準備に手を動かしているうちに、子どもの気持ちも自然と次の試験に向いていきます。
ステップ4:いつも通りの夜を過ごす
最後は、いつも通りの夜を過ごし、早めに寝ることです。夕食は子どもの好きなものにする、お風呂でゆっくり温まる。特別なことをするより、ふだんと同じ流れで過ごす方が、子どもは落ち着きます。遅くまで勉強をさせるより、しっかり眠って体と頭を休めることを優先しましょう。
入試期間中の朝の過ごし方
うまくいかなかった日の翌朝は、いつも通りの時間に起き、いつも通りの朝食をとりましょう。朝のうちに、計算や漢字など、頭を動かす短い問題を数問解いておくと、試験の最初から頭が働きやすくなります。前日にうまくいかなかったことには触れず、「今日もいつも通りでいいよ」と送り出してあげてください。
試験会場に向かう道では、子どもが話したいことを自由に話させてあげましょう。好きな話題で笑っているうちに、緊張が少しほぐれることもあります。試験会場の入り口で別れるときは、短い言葉で十分です。「いってらっしゃい」と笑顔で見送るだけで、子どもは安心して試験に向かえます。
かけたい言葉、避けたい言葉
うまくいかなかった日の夜は、親の言葉が子どもの心に大きく響きます。かけたいのは、「ここまでよくがんばってきたね」「明日もいつも通りでいいよ」「どんな結果でも、がんばったことは変わらないよ」といった、子どもの努力を認める言葉です。
反対に避けたいのは、「あの問題はできたはずでしょう」「明日はもっとがんばらないと」といった、結果を責めたり、プレッシャーをかけたりする言葉です。親に悪気がなくても、緊張している子どもには重く響きます。
親自身の気持ちの整え方
子どもが落ちこんでいると、親も不安でいっぱいになります。ですが、親の不安は、言葉にしなくても子どもに伝わります。子どもの前では、できるだけ落ち着いた表情でいられるように、親自身も気持ちを整える時間をとりましょう。
子どもが寝たあとに、配偶者や家族と気持ちを話す。温かい飲み物を飲んで深呼吸する。入試期間中は、親も長い戦いの中にいます。親が少しでも休むことが、翌日の子どもを支える力になります。
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よくある質問
Q. 合格発表の結果がよくなかった日は、どう過ごせばいいですか?
A. 結果を受け止める時間をとったうえで、翌日以降の試験の準備に気持ちを向けましょう。親が先に気持ちを切りかえ、「明日もいつも通りでいいよ」と声をかけてあげてください。
Q. 子どもが「もう受けたくない」と言い出しました。
A. まずは気持ちを受け止め、ゆっくり休ませましょう。翌朝になると気持ちが落ち着いていることも多いです。受けるかどうかを夜のうちに決めず、朝の様子を見てから話し合うのがおすすめです。
入試期間中の5つのチェック
- □ 試験のあと最初に「おつかれさま」と言った
- □ 終わった試験の答え合わせをしていない
- □ 明日の持ち物と出発時間を確かめた
- □ いつもと同じ時間に寝た
- □ 親自身も深呼吸する時間をとった


まとめ:明日からまだチャンスはある
入試の日に子どもから「うまくいかなかった」と言われたら、まずは気持ちを受け止めましょう。振り返りは明日に生かせることを1つだけにして、明日の準備を一緒にし、いつも通りの夜を過ごして早めに寝る。中学入試は1日では終わりません。最後の日まで力を出しきれるように、親子で切りかえていきましょう。
何年も努力を重ねてきた受験生と、支えてきたご家族を、心から応援しています。
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