SAPIXと早稲田アカデミーの違い|授業の進め方・クラス分け・志望校対策と、向いている子の特徴

首都圏の中学受験で、多くの家庭が候補に挙げるのがSAPIXと早稲田アカデミーです。どちらも難関校に多くの合格者を出している大手の塾ですが、授業の進め方やクラスの雰囲気、家庭の関わり方には違いがあります。「うちの子にはどちらが合うの?」と迷っている方も多いのではないでしょうか。

結論から言うと、2つの塾の大きな違いは、「復習を中心に考える授業」か「予習シリーズを軸に、少人数で熱く引っぱる授業」かという点にあります。自分で考えることが好きで、競い合う中で伸びる子はSAPIX、少人数でていねいに見てもらいながら、宿題をこつこつ積み上げる子は早稲田アカデミーが合いやすいと言われます。ただし最後は、子ども自身が体験授業でどう感じたかがいちばんの判断材料です。

この記事では、教育方針と教材、授業とクラス分け、小6の志望校対策、家庭の関わり方の違いを整理し、それぞれに向いている子の特徴を紹介します。教材やコースは変わることがあるので、最新の内容は各塾の説明会で確かめてください。

目次

教育方針と教材の違い

SAPIX:考える力と復習を重視

SAPIXは、子どもの考える力を鍛えることと、学んだことを定着させる復習を大切にしている塾です。授業は予習を前提とせず、その日に配られる教材で新しい内容を学び、家で復習するという流れが基本です。

教材は「らせん状」と呼ばれる構成で、一度学んだ内容を、時期をおいてより深いレベルでもう一度学ぶように作られています。小4では考える力と書く力の土台を作り、小5で受験に必要な単元の基礎をひと通り学び、小6で志望校に向けた演習に移っていきます。

早稲田アカデミー:やる気を引き出す熱い指導

早稲田アカデミーは「本気でやる子を育てる」という理念で知られ、子どものやる気を引き出す熱意ある指導が特徴です。教材は、四谷大塚の「予習シリーズ」を軸に、オリジナルの教材を組み合わせて使います。

小4で学習習慣と基礎を固め、小5で応用力を伸ばし、小6では「NN志望校別コース」など、志望校ごとに特化した講座で対策を強めていきます。

授業とクラス分けの違い

SAPIXと早稲田アカデミーの授業の違い
SAPIXと早稲田アカデミーの授業の違い

SAPIX:問いかけで考える授業と、細かなクラス分け

SAPIXの授業は、先生が子どもに問いかけ、子どもが考えて答えながら進む形が中心です。1クラスは20〜30人ほどが目安で、学年が上がるほどクラスが細かく分かれます。定期的に行われる組分けテストやマンスリーテストの結果で、クラスが上がったり下がったりします。

クラスが頻繁に動くことは、競争心に火がつく子にとっては大きな刺激になります。一方で、結果に一喜一憂しやすい子には、気持ちの面での支えが必要になることもあります。

早稲田アカデミー:少人数で目が届きやすい授業

早稲田アカデミーは、1クラス15人ほどの少人数で授業をするのが一般的です。先生の目が届きやすく、授業中に集中しやすい環境が整っています。クラス分けは、提携する四谷大塚の組分けテストの結果などをもとに行われます。

先生との距離が近く、声をかけてもらいながら頑張れるのが早稲田アカデミーの持ち味です。宿題の量は多めと言われることもあるので、家庭でどう回すかを入塾前に確かめておくと安心です。

小6の志望校対策

小6になると、どちらの塾も志望校に向けた対策が中心になります。SAPIXでは、学校別の講座や過去問の演習を通じて、志望校の出題に合わせた力を仕上げていきます。早稲田アカデミーでは、NN志望校別コースなどで、同じ学校を目指す仲間と一緒に、その学校の出題に特化した対策を進めます。

当方の長男も、早稲田アカデミーのNN志望校別模試(開成・麻布・武蔵・早稲田)を受け、4コースとも1位を取ったことがあります。志望校別の模試は、学校ごとの問題の形や時間の感覚に慣れるよい機会になります。どちらの塾を選ぶにしても、小6の後半は志望校別の対策と過去問をどう組み合わせるかが大切になります。

学年ごとの学びの流れ

学年ごとの学びの流れ
学年ごとの学びの流れ

どちらの塾でも、小4は学習習慣と基礎づくり、小5は主な単元をひと通り学ぶ時期、小6前半は総まとめと応用、小6後半は志望校別の対策という大きな流れは共通しています。特に小5は学習内容が一気に難しくなり、成績が大きく動きやすい学年です。

家庭では、小4のうちに「宿題をいつやるか」「丸つけは誰がするか」といった生活のリズムを決めておくと、小5の山を越えやすくなります。

家庭の関わり方の違い

SAPIXは、授業で配られた教材を家で復習することが前提なので、教材の整理や復習の進み具合を家庭で見る場面が多くなります。プリントがたまりやすいので、教科別にファイルする仕組みを最初に作っておくのがおすすめです。

早稲田アカデミーは、先生からの声かけや面談などのサポートが手厚いと言われます。その分、宿題の量や講座の数が多くなりやすいので、子どもの睡眠時間を守れるかを家庭で見ておきましょう。

説明会と体験授業で聞いておきたいこと

パンフレットだけでは、塾の雰囲気や宿題の重さは分かりません。説明会や体験授業では、次のことを聞いておくと比べやすくなります。「1週間の宿題は、家でどのくらいの時間がかかりますか」「クラスはどのくらいの頻度で入れ替わりますか」「欠席したときのフォローはありますか」「保護者会や面談はどのくらいありますか」。

同じ質問を両方の塾にすると、答えの違いがそのまま比べる材料になります。体験授業の帰りには、子どもに「どっちの先生の話が分かりやすかった?」「また行きたいのはどっち?」と聞いてみてください。親が気に入った塾と子どもが気に入った塾が違うこともあります。そのときは、子どもがなぜそう感じたのかを、じっくり聞いてみましょう。

それぞれに向いている子

SAPIXが合いやすいのは、自分で考えることが好きな子、先生とのやりとりの中で考えを深める授業が楽しい子、競い合う環境で伸びる子、復習を中心とした学び方が合う子です。

早稲田アカデミーが合いやすいのは、少人数でていねいに見てもらいたい子、先生の声かけで頑張れる子、宿題をこつこつこなせる子、予習シリーズで先の内容を見ながら学ぶのが合う子です。もちろん、これは目安にすぎません。性格や得意な教科、志望校によっても合う塾は変わります。

よくある質問

Q. 途中でSAPIXから早稲田アカデミー(またはその逆)に移ることはできますか?

A. 移る家庭もあります。ただし教材の進め方が違うため、移る時期によっては学習の順番がずれることがあります。移る前に、新しい塾の先生に今の学習状況を相談してください。

Q. どちらの塾の方が費用は高いですか?

A. 学年や受ける講座によって大きく変わります。月謝だけでなく、講習や志望校別の講座、模試を含めた1年分の総額で比べることが大切です。最新の料金は各塾で確かめてください。

塾を比べる5つのチェック

  • □ 子どもが復習型か予習型かを考えた
  • □ 大人数と少人数のどちらが合うか見た
  • □ クラス分けのしくみを説明会で聞いた
  • □ 家庭で見る宿題の量を確かめた
  • □ 親子で両方の体験授業に参加した
塾を比べる5つのチェック
塾を比べる5つのチェック

まとめ:違いを知って、最後は子どもの声で選ぶ

SAPIXと早稲田アカデミーは、どちらも難関校に強い塾ですが、授業の進め方、クラスの規模、家庭の関わり方に違いがあります。SAPIXは復習を中心に考える力を鍛え、早稲田アカデミーは予習シリーズを軸に少人数で熱く引っぱっていくのが特徴です。

どちらが正解ということはありません。できれば両方の体験授業や説明会に親子で参加し、子どもが「ここで頑張りたい」と感じる方を選んでみてください。

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