先日、息子が受けた早稲田アカデミーの小1のテストを、一緒に復習していました。すると、算数の問題の中に、私でも思わず考えこんでしまう問題がありました。
いわゆる「条件を整理する問題」です。組み合わせや場合分けを考える必要があり、小1になりたての子が解くのは、さすがに難しいと感じました。この記事では、塾のテストに出たのと同じ考え方の例題を使って、条件を整理する考え方と、低学年のうちの難問との向き合い方を紹介します。
この記事でわかること
- 条件を整理する問題の例
- 低学年のうちの難問との向き合い方
- 家庭でできる条件整理の練習
条件を整理する問題の例
塾のテストの問題をそのまま紹介することは控え、同じ考え方を使う例題を作ってみました。【要確認】これは記事のために作った問題で、塾のテストの問題ではありません。
【例題】1から6までの数が書かれたカードが1枚ずつあります。この中から2枚を取り出しました。取り出した2枚のうち、大きい方の数は4でした。残った4枚のカードのうち、小さい方から2枚の数を足すと4になりました。取り出した2枚のカードの数を足すと、いくつになりますか。
いかがでしょうか。大人でも、一瞬「?」と考えこんでしまうかもしれません。
条件を整理する4ステップ

ステップ1:条件を書き出す
まずは、分かっていることを書き出します。カードは1から6、取り出したのは2枚、取り出した中で大きい方は4、残った4枚の小さい方から2枚の和は4、という4つです。
ステップ2:確実に決まることから考える
取り出した2枚のうち大きい方が4なので、5と6は取り出されていません。つまり、5と6は残っています。また、取り出したもう1枚は、1、2、3のどれかです。
ステップ3:組み合わせを調べる
残った4枚は、5と6と、1、2、3のうちの2枚です。この2枚が、残ったカードの中で小さい方から2枚になります。1、2、3から2枚を選んで足すと、1と2なら3、1と3なら4、2と3なら5です。和が4になるのは、1と3の組み合わせだけです。
ステップ4:条件に合うか確かめる
残ったカードは1、3、5、6なので、取り出したカードは2と4です。取り出した中で大きい方は4なので、条件に合っています。答えは、2と4を足して6です。
このように、条件を書き出して、確実に決まることから順に考えていくと、複雑に見える問題も整理できます。
表にして整理すると、低学年でも見えやすい
ステップ3の組み合わせは、表にすると低学年の子にも分かりやすくなります。取り出したもう1枚が1、2、3のどれかで、場合を分けて書き出してみましょう。
| 取り出した2枚 | 残った4枚 | 残りの小さい方から2枚の和 | 条件に合う? |
|---|---|---|---|
| 1と4 | 2・3・5・6 | 2+3=5 | × |
| 2と4 | 1・3・5・6 | 1+3=4 | ○ |
| 3と4 | 1・2・5・6 | 1+2=3 | × |
表にすると、「全部の場合を調べた」ことが目で見て分かります。場合分けの問題で多いのは、調べもれによる間違いです。もれなく書き出す習慣は、学年が上がって場合の数の単元に入ったときに、大きな力になります。
子どもがつまずきやすい3つのところ
- 「大きい方の数は4」を、「4より大きい数が残っている」と結びつけられない
- 「残った4枚の小さい方から2枚」が、どの2枚を指すのか分からなくなる
- 答えが出たところで安心して、条件に合うか確かめない
1つ目と2つ目は、実際にカードを並べると気づきやすくなります。3つ目は、答えのあとに「問題文をもう一度読んで、合っているか指でなぞる」という動作を決めておくと、習慣にしやすくなります。
低学年のうちの難問との向き合い方

親子でクイズとして楽しむ
こうした問題は、テストの点数のためというより、考える楽しさを知るきっかけとして使うのがおすすめです。親子でクイズのように取り組むと、子どもも楽しみながら考えられます。カードを実際に並べて動かしてみると、低学年の子にも分かりやすくなります。
今は後回しでよい
小1になったばかりの子どもが、テストの時間内にこうした問題を解くのは難しいものです。息子がもう少し成長して、テストの進め方が分かってきたら、「この問題は後回しにしよう」と伝えるつもりです。テストでは、まず基本問題を確実に解くことが大切です。
考え方を知っておく
解けなくても、解き直しのときに「こうやって整理すると解けるんだね」と考え方を見ておくだけで意味があります。学年が上がると、こうした条件を整理する問題はさらに増えていきます。今のうちに考え方に触れておくことが、将来の力になります。
▶ 小1の全国統一小学生テストの問題の構成と解き方のコツはこちら:小1の全国統一小学生テスト、問題の構成と解き方のコツ|基本問題を確実に取り、初めて見る問題は後回しにする
家庭でできる条件整理の練習
条件を整理する力は、ふだんの生活の中でも育てることができます。たとえば、「赤と青と黄色の3つのボールを、3人に1つずつ配る方法は何通りある?」のような身近なクイズを出してみましょう。実際にボールやおはじきを使って並べると、低学年の子も楽しみながら考えられます。
また、「答えを出したら、問題文の条件に合っているか確かめる」習慣も大切です。例題のステップ4のように、最後に条件と照らし合わせることで、うっかりした間違いに気づけます。これは、どんな問題にも使える大切な習慣です。
条件を書き出すときは、箇条書きで1行に1つずつ書くのがおすすめです。書き出すだけで、頭の中が整理され、何が分かっていて何が分かっていないのかがはっきりします。
学年ごとに出てくる「条件を整理する問題」
条件を整理する考え方は、学年が上がるにつれて、さまざまな単元の中に出てきます。今の段階で全部を理解する必要はありませんが、見通しを知っておくと、低学年での取り組み方が決めやすくなります。
| 学年の目安 | 出てくる形 | 家庭でのかかわり方 |
|---|---|---|
| 小1〜小2 | カードやおはじきを使うパズル的な問題 | 手を動かして楽しむ |
| 小3〜小4 | 場合の数、規則性、推理の問題 | 書き出す・表にする練習 |
| 小5〜小6 | 複数の条件が重なる応用問題 | 解説を読んで考え方を言葉にする |
低学年のうちは、正解することより「書き出したら分かった」という経験を積むことが大切です。週に1回、5分ほどのクイズを続けるだけでも、考える楽しさは十分に育っていきます。
よくある質問
Q. 低学年で難問が解けないのは問題ですか?
A. 問題ありません。低学年のうちは、基本問題を確実に解けることが大切です。難問は、考え方を知るきっかけとして使いましょう。
Q. 親が解けない問題は、どうすればよいですか?
A. 解説を一緒に読んで、親子で考える時間にしましょう。親が悩む姿を見せることも、子どもにとって「考えることは大切」と伝える機会になります。
Q. 条件整理の問題は、何年生ごろから増えますか?
A. 学年が上がるにつれて、場合の数や規則性の単元などで増えていきます。低学年のうちは、身近なクイズで考え方に触れておくだけで十分です。
Q. 解き直しで難問に時間をかけすぎてしまいます。
A. 解き直しは、基本問題を先に終わらせてから難問に取り組む順番にしましょう。難問は、解説を一緒に読んで考え方を知るだけでも十分です。
Q. 家で使えるクイズの題材が思いつきません。
A. トランプやおはじき、家族の座る順番など、身近なものが題材になります。「3人が横一列に座る並び方は何通り?」のように、実際に動かせる問題から始めましょう。
難問と向き合う5つのチェック
- □ 解けなくても責めていない
- □ 条件を書き出す練習をした
- □ 基本問題を先に解き直した
- □ 難問は後回しでよいと伝えた
- □ 親子で楽しんで考えた

まとめ:難問は、考える楽しさを知るきっかけに
低学年の塾のテストにも、親が考えこむような条件を整理する問題が出ることがあります。条件を書き出し、確実に決まることから考え、組み合わせを調べ、最後に確かめる。この整理のしかたを知っておくと、複雑な問題にも向き合えるようになります。低学年のうちは、解けなくても気にしすぎず、親子でクイズのように楽しみながら、考える力を育てていきましょう。
まずは、この記事の例題を、カードを並べながら親子で解いてみてください。
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