家庭学習というと、机とテキスト、ノートがあれば十分と思われがちです。ですが、勉強する場所の近くにちょっとした道具を置いておくと、子どもが自分から考えを整理したり、知識を広げたりするきっかけになります。
この記事でわかること
- 家庭学習の4つの道具
- 学年に合わせた使い方
- 置き場所と片付けのルール
家庭学習の4つの道具

1. ホワイトボード
少し大きめのホワイトボードを机の前やリビングに置いておくと、計算やメモをすぐに書くことができます。ノートに書くほどではない途中の計算や、考えを整理するための図を書くのに便利です。
プリントを磁石で貼ったり、タイマーを付けておいたりと、使い方もいろいろです。子どもが解き方を説明するときに使うと、自分の考えを整理する練習にもなります。リビングに置いておけば、何を勉強しているのかが親にも伝わり、がんばりを認める声かけのきっかけにもなります。
2. 地図・地球儀
日本地図や世界地図、地球儀は、社会の勉強の土台になる道具です。地図の下じきや、地図のパズルなど、遊びながら使えるものもあります。
ニュースで知らない地名や国名が出てきたら、地図や地球儀で一緒に探してみましょう。自然と地名を覚えられるだけでなく、外国や地域に興味を持つきっかけにもなります。
3. 辞書
分からない言葉が出てきたときに、すぐに調べられる辞書を手の届く場所に置いておきましょう。紙の辞書には、調べたい言葉のまわりの言葉も目に入るという良さがあり、電子辞書には、軽くてすぐに調べられるという良さがあります。
どちらを使う場合も、調べた言葉に印をつけたり、ノートに書き出したりすると、語彙を増やすことにつながります。
4. コンパス
コンパスは、算数の図形の学習で使う道具ですが、低学年のうちから遊びの中で触れておくのもおすすめです。円をいくつも組み合わせて模様を描いたり、工作に使ったりすることで、図形への興味が育ちます。
コンパスを使うときは、針の扱いに気をつけるよう、親が一緒に見守りましょう。ガタつきが少なく、正確に描けるものを選ぶと、きれいな図形が描けて楽しくなります。
4つの道具を選ぶときの目安
道具は高価なものでなくてかまいませんが、選ぶときに少しだけ気をつけると、長く使えるものになります。
| 道具 | 選ぶときの目安 | 最初の使い方の例 |
|---|---|---|
| ホワイトボード | A3〜A2くらい、マグネットが付くもの | 今日の宿題を3つ書いて、終わったら消す |
| 地図・地球儀 | 文字が大きく、県名や国名が読みやすいもの | 天気予報に出た地名を指でさがす |
| 辞書 | 小学生向けで、ふりがな付きのもの | 1日1語、気になった言葉を調べる |
| コンパス | 開き具合が固定でき、ガタつかないもの | 円を重ねて花の模様を描く |
最初の使い方は、どれも5分以内で終わるものにしています。道具を置いたばかりのころは、「使ってみたら楽しかった」という経験を作ることが何より大切です。
ホワイトボードを「説明の場」にする
わが家でいちばん出番が多いのは、ホワイトボードです。特に効果を感じたのは、子どもに「先生役」をしてもらう使い方でした。塾で習った問題を、ホワイトボードに書きながら親に説明してもらいます。
説明の途中で言葉につまるところは、理解があいまいなところです。親は「なるほど、そこはどうしてそうなるの?」と聞くだけで、子ども自身が分かっていないところに気づけます。1回5分ほど、週に2〜3回でも十分に効果があります。
道具を学びにつなげる3つのコツ

コツ1:目に入る所に置く
道具は、しまっておくと使わなくなります。リビングや勉強机の近くなど、いつも目に入る場所に置いておくと、自然と手が伸びます。
コツ2:親子で使う
道具は、親子の会話のきっかけにもなります。ホワイトボードで子どもに問題の解き方を説明してもらったり、地球儀でニュースに出てきた国を一緒に探したりしてみましょう。
コツ3:遊びから始める
低学年のうちは、勉強として使うより、遊びから始めるのがおすすめです。地図のパズルやコンパスでの模様づくりなど、楽しく触れる経験が、学ぶ意欲につながります。
▶ 読解力がすべての教科に必要な理由はこちら:読解力は国語だけでなく、すべての教科に必要|算数や理科の問題文を読み解く力と、子ども新聞のスクラップで活字に慣れる方法
学年に合わせた使い方
道具の使い方は、学年に合わせて変えていくと長く活躍します。低学年のうちは、ホワイトボードに絵を描いたり、地図のパズルで遊んだりと、楽しく触れることを大切にしましょう。
中学年になったら、ホワイトボードを計算の途中式や、文章題の図を描くのに使ってみます。地図帳を使って、社会の授業で出てきた地名を確認する習慣もつけていきましょう。辞書は、国語の授業で出てきた言葉を自分で調べる練習に使えます。
高学年になると、ホワイトボードに1週間の勉強の予定を書いたり、覚えたいことを書いて目に入るようにしたりと、学習の管理にも使えます。地球儀は、理科の天体の学習や、社会の世界の国々の学習にも役立ちます。
置き場所と片付けのルール
道具を置くときは、使ったら元の場所に戻す、というルールも決めておきましょう。決まった場所にあれば、使いたいときにすぐに取り出せます。
リビングで勉強する家庭では、テーブルの近くに小さな棚やかごを用意し、道具をまとめておくのがおすすめです。勉強が終わったら、かごごと片付けられるようにしておくと、食事の時間との切り替えもスムーズになります。
道具は、きょうだいで共有することもできます。上の子が使っている地図や辞書を、下の子が見て興味を持つこともあります。家族みんなが使える場所に置いておくと、家庭全体で学ぶ雰囲気が生まれます。
道具ごとの「1週間の使い方」の例
道具を置いても、使う場面が決まっていないと、だんだん出番が減ってしまいます。曜日ごとに使う場面を決めておくと、自然と習慣になります。
| 曜日 | 使う道具 | 使い方 |
|---|---|---|
| 月 | ホワイトボード | 1週間の宿題を書き出す |
| 水 | 辞書 | 国語の宿題で出た言葉を1つ調べる |
| 金 | 地図・地球儀 | その週のニュースに出た場所をさがす |
| 土日 | コンパス | 図形の問題を描いて確かめる・模様づくり |
もちろん、この通りでなくてかまいません。大切なのは、「この道具はこんなときに使う」という場面を、子どもと一緒に決めておくことです。
よくある質問
Q. 高価な道具をそろえる必要はありますか?
A. 必要ありません。使いやすく、子どもが手に取りやすいものであれば十分です。まずは家にあるものから使ってみましょう。
Q. 紙の辞書と電子辞書、どちらがよいですか?
A. それぞれに良さがあります。低学年のうちは、まわりの言葉も目に入る紙の辞書から始め、学年が上がったら電子辞書を使い分けるのもよい方法です。
Q. ホワイトボードは、どのくらいの大きさがよいですか?
A. 机の前やリビングの壁に置ける、少し大きめのものがおすすめです。計算や図を書いても窮屈にならない大きさを選びましょう。
Q. 地図と地球儀、両方必要ですか?
A. 最初はどちらか1つで十分です。日本の地理を学ぶ時期なら日本地図、世界に興味が出てきたら地球儀というように、学年や興味に合わせて足していきましょう。
学習環境5つのチェック
- □ 考えを書ける場所がある
- □ 地図や地球儀が目に入る
- □ すぐに調べられる辞書がある
- □ 図形に触れる道具がある
- □ 親子で使う時間がある

まとめ:道具を置いて、使う機会を作る
ホワイトボード、地図・地球儀、辞書、コンパスの4つの道具は、考えを整理したり、知識を広げたりするきっかけになります。目に入る所に置き、親子で使い、遊びから始める。道具をそろえることより、使う機会を作ることが大切です。
まずは、リビングに地図を1枚貼るところから始めてみてください。
関連記事
- 東大生の小学生時代の便利グッズ大公開 その1
- 読解力は国語だけでなく、すべての教科に必要|算数や理科の問題文を読み解く力と、子ども新聞のスクラップで活字に慣れる方法
- 国語の読解力を伸ばす「問い直し」の習慣|低学年から家庭でできる正確な音読と、1文ずつ確かめる読み方
- 小1の算数でつまずかないために|数の合成・分解から繰り上がり、2年生の筆算の穴うめまで、つまずきやすい3つの時期と対策
あわせて読みたい


コメント