中学受験が終わり、難関校に合格した家庭の中には、早くも大学受験を見すえて次の動きを考え始める家庭があります。そこでよく名前が挙がるのが、東大受験の指導で知られる鉄緑会です。
鉄緑会には、指定された中高一貫校の生徒が、入会テストなしで入会できる「指定校制度」があると言われています。結論から言うと、この制度は入会の大きなチャンスですが、「指定校に受かったから、すぐに入らなければ」と急ぐ必要はありません。学校の勉強との両立、宿題の量、通塾の負担、そして子ども自身の気持ちの4つを確かめてから決めることが大切です。
この記事では、指定校制度のポイントと、入会の前に確かめたい4つのことを紹介します。制度の内容や指定校は変わることがあるので、最新の情報は必ず鉄緑会の公式サイトで確かめてください。
この記事でわかること
- 鉄緑会の指定校制度のポイント
- 合格直後に申し込みが集中しやすい理由と、入会前に確かめたい4つのこと
- 入会した場合・入会しない場合の家庭の関わり方
鉄緑会とはどんな塾?
鉄緑会は、中高一貫校に通う生徒を対象に、東京大学をはじめとする難関大学の受験を指導する塾です。中学1年生のころから、大学受験を見すえたカリキュラムで学習を進めるのが特徴で、中学の間は英語と数学の講座が中心と言われています。
授業は、学校の授業より速いペースで進むことが多いと言われ、毎週の授業に加えて、家庭での宿題や確認テストへの取り組みが求められます。そのため、入会すると中学生活の時間の使い方が大きく変わります。
指定校制度のポイント

指定校制度は、鉄緑会が指定した中高一貫校の生徒であれば、入会テストを受けずに入会できるという制度です。指定校には、首都圏の難関の中高一貫校が並んでいます。指定校以外の学校の生徒は、入会テストに合格する必要があると言われます。
注意したいのは、テストなしで入会できるのが、中1の春など入会の時期に条件がある点です。時期を過ぎると、指定校の生徒でもテストが必要になる場合があるため、合格が決まったら早めに確かめておきましょう。また、校舎によって制度の扱いが違うこともあると言われます。どの学校が指定校か、どの校舎で使えるかは、必ず公式サイトや説明会で確認してください。
合格直後に入会の申し込みが集中しやすい理由
指定校の合格が決まると、合格発表から間もない時期に入会を申し込む家庭が多いと言われています。中1の春は入会を考える家庭が集中しやすく、希望する曜日のクラスがすぐに埋まってしまうことがあるためです。
とはいえ、焦って決める必要はありません。合格したら、まずは制度と申し込みの時期を確かめ、家族で話し合う時間を取りましょう。曜日の希望がある場合は、申し込みの方法や締め切りを早めに確かめておくと安心です。
入会の前に確かめたい4つのこと

1. 学校の勉強との両立
難関の中高一貫校は、学校の授業そのものの進み方も速く、定期テストの範囲も広いことが多いものです。入学してから、学校の授業と宿題だけで手いっぱいになる子も少なくありません。学校の説明会で授業の進み方や家庭学習の目安を聞いたうえで、塾の勉強を加えても無理がないかを考えましょう。
2. 宿題の量
鉄緑会は、宿題の量が多いことでも知られています。毎週の授業の後に、家でどのくらいの時間を宿題にあてる必要があるのかを、説明会や体験で確かめておきましょう。宿題がこなせないまま授業が進むと、塾そのものがつらくなってしまいます。
3. 通塾の負担
学校から塾までの移動時間、授業が終わって家に着く時間、部活との兼ね合いも大切です。中学に入ると、部活や学校行事に打ちこみたい子も多くいます。通塾の曜日と部活の予定が重ならないか、帰りが遅くなる日の安全はどうかを、子どもと一緒に確かめておきましょう。
4. 子ども自身の気持ち
いちばん大切なのは、子ども自身がどう思っているかです。長い受験生活を終えたばかりの子どもにとって、すぐに次の塾が始まることは、大きな負担になる場合もあります。「少し休みたい」「まずは部活をがんばりたい」という気持ちも、大切にしてあげてください。
話し合うときは、親が答えを決めてから伝えるのではなく、「中学で何をがんばりたい?」「勉強と部活、どんなバランスがいい?」と、子どもの考えを先に聞いてみましょう。入会するにしても、しないにしても、自分で選んだという納得感があると、その後の6年間を前向きに過ごしやすくなります。説明会や体験授業がある場合は、子どもと一緒に参加して、雰囲気を自分の目で確かめてもらうのもおすすめです。
入学前の春休みに家庭でしておきたいこと
合格から中学入学までの春休みは、受験勉強から解放される貴重な時間です。鉄緑会に入るかどうかにかかわらず、この時期にしておきたいのは、生活のリズムを整えることと、受験で疲れた心と体を休めることです。受験期に夜型になっていた子は、朝起きて学校に通う生活に少しずつ戻していきましょう。
あわせて、入学後の通学路を親子で歩いてみる、学校から届く課題に取り組む、家庭での勉強の時間をどこに置くかを話し合う、といった準備もしておくと、新しい生活にスムーズに入れます。通塾を考えている場合は、学校から塾、塾から家までの道のりも一度たどっておくと、帰りの時間や安全をイメージしやすくなります。
入会した場合の家庭の関わり方
中学生になると、勉強の中身に親が細かく関わる場面は少なくなります。そのかわりに大切になるのが、生活全体のバランスを見守ることです。宿題に追われて睡眠時間が削られていないか、学校の課題や定期テストの勉強が後回しになっていないか、部活や友だちとの時間を楽しめているかに目を向けましょう。
もし、塾の宿題が回らなくなったり、学校の成績が大きく下がったりした場合は、早めに子どもと話し合い、講座の数を減らす、時期をずらすといった調整も考えてください。入会はゴールではなく、6年間を過ごすための手段の1つです。
入会しない・あとから入るという選択
指定校の生徒の中にも、鉄緑会に通わない生徒はたくさんいます。学校の授業を中心に自分で学習を進める生徒、ほかの塾を選ぶ生徒、部活に打ちこむ生徒など、6年間の過ごし方はさまざまです。
また、中1の春に入らなくても、学校生活に慣れてから入会を考えるという選択もあります。その場合は入会テストが必要になる可能性があるので、時期による条件を確かめたうえで、家族で判断しましょう。大切なのは、「周りが入るから」ではなく、子どもの6年間をどう過ごしたいかから考えることです。
よくある質問
Q. 指定校に合格したら、すぐに申し込まないといけませんか?
A. すぐに決める必要はありませんが、テストなしで入会できる時期に条件があると言われるため、制度と締め切りは早めに確かめておきましょう。そのうえで、家族で話し合って決めてください。
Q. 鉄緑会に通わないと東大に合格できませんか?
A. そんなことはありません。学校の授業を中心に学習を進めて合格する生徒も、ほかの塾で学ぶ生徒もいます。塾はあくまで手段の1つです。
入会を決める前の5つのチェック
- □ 公式サイトで制度と指定校を確かめた
- □ 学校の授業の進み方を説明会で聞いた
- □ 1週間の宿題の量を確かめた
- □ 部活と通塾の曜日を一緒に考えた
- □ 子ども自身の気持ちを聞いた

まとめ:6年間の過ごし方から考える
鉄緑会の指定校制度は、指定された中高一貫校の生徒が入会テストなしで入会できると言われる制度で、中学合格後の大きな選択肢の1つです。ただし、入会の時期に条件があり、制度や指定校が変わることもあるので、必ず公式サイトで最新の情報を確かめましょう。
入会を決める前には、学校の勉強との両立、宿題の量、通塾の負担、子ども自身の気持ちの4つを確かめることが大切です。まずは合格の喜びを家族でゆっくり味わってから、子どもと一緒に6年間の過ごし方を話し合ってみてください。
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