SAPIXのクラス替えと「作業にならない」勉強|単元のつながり・基礎の固め方・志望校に合わせた問題の選び方

SAPIXのクラス替えと作業にならない勉強

SAPIXに通っている家庭では、「クラスがよく変わって子どもが落ちつかない」「宿題をこなしているだけで、身についている気がしない」といった悩みを耳にすることがあります。

結論から言うと、SAPIXで力を伸ばすには、クラスの上下とうまくつき合うこと、勉強を「作業」にしないこと、基礎を家庭で補うこと、志望校に合わせて取り組む問題を選ぶことの4つが大切です。どれも、子どもが「今やっている問題が何のためか」を分かって勉強できるようにするための工夫です。

この記事でわかること

  • SAPIXで気をつけたいことと、クラスの上下との付き合い方
  • 「作業にならない」勉強の4つの手順
  • 単元のつながりの見つけ方と、家での1週間の進め方
目次

SAPIXで気をつけたいこと

SAPIXで気をつけたい4つのこと
SAPIXで気をつけたいこと

クラス替えが多い

SAPIXは、1クラスの人数が比較的少なく、クラスの数が多いと言われています。テストの結果でクラスが入れ替わる機会も多く、そのたびに先生や一緒に学ぶ友だちが変わることがあります。

クラスが変わることには、よい緊張感が生まれるという面もあります。クラスが上がった子にとっては、大きな励みになるでしょう。一方で、クラスが下がった子にとっては、勉強の面だけでなく気持ちの面でも負担になります。小学生にとって、頻繁に環境が変わること自体がストレスになる子もいます。塾が楽しくなくなると、家での勉強にも身が入りません。

勉強が「作業」になりやすい

SAPIXのカリキュラムは、多くの内容を速いペースで学んでいきます。毎回たくさんの問題に取り組むうちに、「今やっている単元が何なのか」「前に習った単元とどうつながるのか」があいまいになり、問題をこなすこと自体が目的になってしまう子もいます。勉強が作業になると、解き方を覚えても、少し形が変わった問題に対応できなくなります。

基礎が抜けやすい

SAPIXの教材は、難関校の入試を見すえた内容が中心で、基本の問題は比較的少なめだと言われています。基礎がある程度身についていることを前提に進むので、基礎でつまずいた子は、そのまま次の単元に進んでしまい、取り戻すのが難しくなることがあります。

クラスの上下とのつき合い方

クラスが下がったときは、親もつい落ちこんでしまいますが、子どもの前では結果よりも中身に目を向けましょう。「どの単元で点を落としたか」「直しで何ができるようになったか」を一緒に確かめることで、次の目標が見えてきます。

クラスは、一度に大きく上げようとするより、少しずつ上げていくのが王道です。「次のテストでは、この単元の基本問題を全部取る」というように、小さな目標を立てていきましょう。クラスが上がったときは一緒に喜び、下がったときも、取り組みを続けていることを認めてあげてください。

作業にならない勉強の4つの手順

作業にならない勉強の4つの手順
作業にならない勉強の4つの手順

手順1:単元のつながりを確かめる

勉強は、単元の積み重ねでできています。新しい単元に入ったら、「これは前に習ったどの単元とつながっているか」を親子で話してみましょう。

たとえば、算数の仕事算は、速さの問題と同じ形をしています。仕事算は「全体の仕事=1日の仕事×日数」、速さは「道のり=速さ×時間」。どちらも「全体=1あたりの量×時間」という同じ関係です。こうしたつながりに気づくと、新しい単元も「前に習ったことの応用」として理解しやすくなり、勉強が作業ではなくなります。

手順2:基礎を別の教材で固める

塾の教材で基本問題が足りないと感じたら、市販の基礎の問題集や、単元別の問題集で補いましょう。易しい問題から順に解き、正解できたら次の段階に進みます。基礎が固まると、塾の授業の理解度も上がっていきます。

低学年のうちは、基礎の積み上げを大切にする教材で学び、学年が上がってから難度の高い教材に取り組む、という進め方を考える家庭もあります。子どもの今の力に合った教材を選ぶことが大切です。

手順3:志望校の過去問を見る

志望校がある程度決まったら、早めに過去問を見ておきましょう。解くのはまだ先でも、どんな形の問題が出るのか、難問がどのくらい出るのかを知っておくだけで、ふだんの勉強の優先順位が変わります。

手順4:取り組む問題を選ぶ

SAPIXの教材は難関校向けの内容が中心なので、志望校によっては、出題されにくい難しい問題まで、すべてに取り組む必要がない場合もあります。志望校の過去問と照らし合わせて、取り組む問題と、今は飛ばしてよい問題を分けていきましょう。

この判断は、子どもだけでは難しいので、大人のサポートが必要です。とはいえ、親だけで決める必要はありません。塾の先生に「この学校を目指すなら、どの問題を優先すればいいですか」と相談し、助言をもとに家庭で整理していきましょう。

算数以外にもある単元のつながり

単元のつながりは、算数だけのものではありません。理科では、てこやばね、滑車の問題で、算数の比の考え方がそのまま使われます。食塩水の濃さの問題は、算数の割合の問題とほぼ同じ形です。算数で比や割合が身についていると、理科の計算問題もぐっと解きやすくなります。

社会でも、地理で学んだ地形や気候が、歴史で学ぶ産業や都市の発展とつながっています。たとえば、ある地域でなぜその産業が盛んになったのかを考えるとき、地理の知識が手がかりになります。教科をまたいだつながりに気づくと、覚えることが減り、知識が整理されていきます。親子の会話で「これ、前に習ったあれと似ているね」と声をかけるだけでも、子どもの見方は変わってきます。

家での1週間の進め方

作業にならない勉強を続けるには、1週間の中で、何のために何をするのかをはっきりさせておくことが大切です。たとえば、授業の翌日は、その日の内容を子どもに説明してもらいながら復習する。週の半ばに、基礎の問題集で苦手な単元を解き直す。週末に、テストの直しと、翌週の単元が前のどの単元とつながるかの確認をする、という流れです。

宿題をすべて終わらせることより、「今週はこの単元を自分で説明できるようにする」といった目標を1つ決めて取り組むと、子どもも勉強の意味を感じやすくなります。予定どおりに進まない週があっても、目標を1つにしぼっておけば、焦らずに続けられます。

▶ SAPIXで伸び悩むときの家庭のサポートはこちら:SAPIX内部事情1

よくある質問

Q. クラスがなかなか上がりません。どうすればいいですか?

A. まずは、テストで落としている問題が基本問題なのか、難しい問題なのかを確かめてください。基本問題で落としているなら、基礎を固めることが近道です。小さな目標を立てて、少しずつ上げていきましょう。

Q. 難しい問題を飛ばしても大丈夫ですか?

A. 志望校の出題に合わせて、今は飛ばしてよい問題もあります。ただし、判断は自己流にせず、塾の先生と相談しながら進めることが大切です。

SAPIXの勉強を確かめる5つのチェック

  • □ クラスの上下より直しの中身を話した
  • □ 今の単元が前のどの単元とつながるか話した
  • □ 基本問題を別の教材で解き直した
  • □ 志望校の過去問の傾向を確かめた
  • □ 取り組む問題を先生と相談して選んだ
SAPIXの勉強を確かめる5つのチェック
SAPIXの勉強を確かめる5つのチェック

まとめ:「何のための問題か」が分かれば、勉強は変わる

SAPIXでは、クラス替えが多く、勉強が作業になりやすく、基礎が抜けやすいという点に気をつけたいところです。クラスの上下より中身に目を向け、単元のつながりを確かめ、基礎を補い、志望校に合わせて取り組む問題を選んでいきましょう。

まずは次の新しい単元で、「これは前のどの単元とつながっている?」と子どもに聞いてみてください。

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