模試の結果が返ってくると、親も子も数字に目が向きます。期待した点に届かなければ言葉が出ず、良い結果でも次への不安が残ります。そして、いざ復習をしようとすると、間違えた問題が多すぎて、どこから手をつければいいのか分からなくなってしまう。そんな経験はありませんか。
結論から言うと、模試の復習は「全部を直す」のではなく、「今週直す問題を選ぶ」ことが大切です。正答率と間違いの理由から10問以内に絞り、曜日ごとに2〜3問ずつ割り振って、週末にもう一度解く。このやり方なら、塾の宿題と両立しながら、模試を次の1週間の学習につなげられます。
この記事でわかること
- 模試の復習でどこまでやるかを決める考え方
- 間違いを4つの理由に分ける方法と、1週間への割り振り方
- 教科別の復習のコツと、親子の会話を10分で終えるポイント
模試の復習はどこまでやるべきか
模試の問題は、受験生全体の実力を測るために、易しい問題から難しい問題まで幅広く出題されています。そのため、全問を完璧に直そうとすると、今の実力では届かない問題にまで時間を使うことになります。
一般的には、正答率が高いのに自分が落とした問題を優先して直すのがよいと言われています。多くの受験生が取れている問題は、入試でも落とすと差がつきやすい問題だからです。反対に、正答率がとても低い問題は、今の段階では後回しにしても構いません。成績表に正答率が載っていれば、まず正答率の高い順に、自分の×を探してみてください。
間違いを4つの理由に分ける
直す問題を選んだら、間違いを理由で分けます。同じ×でも、理由によって戻る場所が違うからです。
1つ目は「知識が出なかった」です。用語や公式、漢字などを覚えていなかった場合で、塾の教材やテキストの該当ページに戻ります。2つ目は「問題文を読み違えた」です。条件を見落とした、聞かれていることと違うことを答えた、という場合で、問題文の条件に線を引く練習が効きます。
3つ目は「時間が足りなかった」です。解けるはずの問題に手が回らなかった場合で、解く順番や時間配分を見直します。4つ目は「最後まで考えたが届かなかった」です。考え方そのものがまだ身についていない場合で、家庭だけで直そうとせず、問題番号とどこまで考えたかをメモして、塾の先生に相談します。

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正解した問題の「できた理由」も1つ探す
間違いを直す前に、正解した問題を1つ選んで、なぜ解けたのかを確かめるのもおすすめです。知識を思い出せたのか、図を描けたのか、設問の条件に印をつけたのか。できた理由が分かれば、次の模試でも同じ行動をくり返せます。点数が低かったときにも、答案の中に残っている力を見つけられ、子どもの気持ちを支えることにもつながります。
1週間に割り振る進め方
模試の結果が返ってきた日は、数字の話はせず、「お疲れさま」「どんな気持ち?」と気持ちを聞くだけで十分です。返却日の会話の進め方は、別の記事でくわしく紹介しています。
1〜2日目に、正答率と4つの理由を使って、今週直す問題を10問以内に選びます。3〜5日目は、1日2〜3問ずつ解き直します。解き直しは、解説を読んだあとに、白紙からもう一度自分の手で解くのがポイントです。解説を読んで分かった気になるだけでは、次の模試で同じ問題が出ても解けないことがあります。
週末に、その週に解き直した問題をもう一度解きます。何も見ずに解けたら、その問題は卒業です。解けなかった問題は、翌週の分に回します。

塾の宿題との両立
模試の復習は、塾の宿題の邪魔をしない範囲で行います。1日15〜20分を目安にし、宿題が多い日は1問だけにしても構いません。塾の授業で同じ単元を扱う週なら、模試の復習を授業の予習・復習とまとめてしまうのも効率的です。
教科別の復習のコツ
算数は、解説を読んで納得したあと、必ず白紙から解き直します。途中式を省かずに書き、どこで考え方が分かれたのかを見つけることが大切です。計算ミスが多い場合は、ミスした計算だけを集めて、同じ種類の計算を5問ほど練習すると、ミスのくせが見えてきます。
国語は、選択肢を選んだ根拠が本文のどこにあったかを確かめます。間違えた選択肢は、どこが本文と違っていたのかに線を引きます。記述問題は、模範解答と自分の答えを比べ、足りなかった要素を1つ書き加えるだけで十分です。漢字や語句の間違いは、その日のうちに書き直しておきます。
理科と社会は、知識の問題と、資料や実験を読み取る問題で直し方を分けます。知識の問題は、テキストの該当ページに戻って、まわりの関連事項も一緒に読み直します。資料や実験の問題は、どこを見れば答えが分かったのかを、問題用紙に書きこんでおきます。
解き直しノートは「1問1ページ」で作る
解き直しを続けるなら、ノートの使い方を決めておくと便利です。おすすめは、1問につき1ページを使い、上半分に問題の切り抜きかコピー、下半分に白紙からの解き直しを書く方法です。ページの右上には、間違いの4つの理由のどれかと、解き直した日付を書いておきます。
1問1ページにしておくと、週末にもう一度解くとき、下半分を隠すだけで問題として使えます。卒業した問題のページには印をつけ、まだ解けない問題だけを集中して見返せるようにします。ノートが1冊たまるころには、子ども自身が「自分はどの理由で間違えやすいか」に気づけるようになっているはずです。
親子の会話は10分で終える
模試の結果について話すときは、10分で終えることを決めておくと、親子のどちらも身構えずに済みます。最初の一言は「どうだった?」より「今、どんな気持ち?」のほうが、会話を始めやすくなります。子どもが「悔しい」「ほっとした」「よく分からない」と答えたら、その言葉をすぐに正そうとせず、まずは受けとめます。
そのうえで、正解した問題のできた理由を1つ、直す問題の理由を1つ聞き、今週やることを1つ決めて終わりにします。話が長くなるほど、子どもは結果を責められているように感じてしまいます。
判定や偏差値は推移で見る
模試の判定や偏差値は、その日の体調や問題との相性で上下します。1回の結果で志望校を変えたり、勉強のやり方を大きく変えたりする必要はありません。少なくとも3回分の結果を並べて、上がっているのか、横ばいなのか、下がっているのかを見てください。
とくに、科目ごとの偏差値の推移を見ると、どの科目に時間を使うべきかが見えてきます。全体の偏差値が横ばいでも、ある科目だけが下がっているなら、そこが今週の復習の中心になります。
よくある質問
Q. 正答率が載っていない模試はどうすればいいですか?
A. 大問の前半にある問題や、基本的な知識を問う問題を優先して直してください。解説に「基本」「標準」「発展」などの表示があれば、それを目安にするのも一つの方法です。
Q. 復習しても、次の模試でまた同じ単元を間違えます。
A. 解き直しのあと、1週間後と2週間後にもう一度解く仕組みを作ってみてください。1回解けただけでは、時間がたつと忘れてしまうことがよくあります。
Q. 子どもが模試の話をしたがりません。
A. 無理に話を始める必要はありません。「週末に一緒に答案を見る時間を作ろう」と、時間だけ決めておくのがおすすめです。気持ちが落ち着いてからのほうが、前向きに振り返れます。
模試の復習で確かめる5つのチェック
- □ 正解した問題の「できた理由」を1つ見つけた
- □ 間違いを4つの理由に分けた
- □ 今週直す問題を10問以内に絞った
- □ 曜日ごとに直す問題を割り振った
- □ 週末にもう一度解いた

小6の11月〜入試直前にこの記事を使うなら
入試前の模試は回数が限られます。復習は「今週の10問」をさらに絞り、過去問の直しと重なる単元を優先してください。偏差値の上下より、同じ間違いを2回しないことを目標にすると、気持ちも落ち着きます。
まとめ:全部より、今週の10問
模試の復習は、全部を直すより、正答率と理由から今週直す問題を選び、1週間に割り振って回すほうが、次の得点につながります。判定や偏差値は1回で決めず、推移で見ることも忘れずに。
次の模試の答案が返ってきたら、正答率の高い順に自分の×を探すところから始めてみてください。
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