中学受験の時事問題はいつから?小6の11月から進める4つの手順と出題の3つの型

11月に入ると、塾の社会の授業でも「時事問題」という言葉を聞く機会が増えてきます。書店には翌年の入試向けの時事問題集が並び、「うちもそろそろ始めたほうがいいのかな」「でも過去問や模試の直しで手いっぱい」と迷っている保護者の方も多いのではないでしょうか。

先に結論を書きます。時事問題の対策は、小6の11月から始めれば間に合います。大切なのは、ニュースを暗記の量で追いかけることではありません。ニュースを教科書の単元に結びつけることと、毎日少しずつ親子で話すことです。

この記事でわかること

  • 時事問題の対策を始める時期の目安と、11月から入試までの4つの手順
  • 時事問題がどんな形で出題されるか(用語・単元・記述の3つの型)
  • 家庭で毎日10分続けられる、ニュースを4つの問いで話す方法
目次

時事問題の対策はいつから始める?

本格的な対策は、小6の11月ごろから始めるのが一般的な目安です。理由は2つあります。1つは、翌年入試向けの時事問題集がおおむね秋に出そろうこと。もう1つは、その年の1月から秋までの大きなニュースが、この時期になって一通り出そろうことです。

それより前の時期に何もしなくていい、というわけではありません。小4・小5のうちは、問題集を解くよりも、テレビや新聞のニュースを家族の話題にすることのほうが役に立ちます。「聞いたことがある」という言葉が増えているだけで、秋からの対策がぐっと楽になるからです。

逆に、11月より早く時事問題集を何度も回す必要はあまりありません。小6の秋は、地理・歴史・公民の基本の知識を固める時期でもあります。時事は、その知識の上にのせるものだと考えておくと、優先順位を間違えにくくなります。

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時事問題はどう出題される?3つの型

時事問題の出題は、大きく分けると3つの型があります。どの型が多いかは学校によって大きく違うので、まずは型を知っておくことが対策の出発点になります。

時事問題の3つの出題の型(用語・知識、単元につなぐ、考えを書く)
時事問題の3つの出題の型(筆者が整理した一般的な分類)

① 用語・知識を問う型

「この会議が開かれた都市はどこですか」「この法律の名前を答えなさい」のように、ニュースに出てきた用語そのものを答える型です。一問一答で対策しやすい反面、漢字の書き間違いで点を落としやすいのが特徴です。

用語は「読める」だけでなく「書ける」ところまで確認しておきましょう。国際機関や条約は略称と正式な名前の両方を問われることがあります。

② ニュースを入口に単元を問う型

ニュースを話題にしながら、実際に問うのは教科書の単元の知識、という型です。たとえば選挙のニュースから国会や内閣のしくみを問う、災害のニュースからその地域の地形や気候を問う、といった形です。

この型は、時事問題集だけをくり返しても点になりにくいのが難しいところです。ニュースを読んだら「これは教科書のどこの話?」と結びつける習慣が、そのまま得点力になります。

③ 自分の考えを書く型

「この問題について、あなたはどう考えますか」と、自分の意見を記述させる型です。正解が1つではないぶん、「理由」と「具体例」がそろっているかが採点のポイントになりやすいと言われています。

ふだんからニュースについて「どう思う?」「なぜそう思う?」と親子で話しておくと、書くときの材料が増えます。

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11月から入試までの4つの手順

11月から入試までは、「読む→つなぐ→解く→確かめる」の4つの手順で進めると、時事問題が単なる暗記になりません。月ごとの目安は次のとおりです。

11月から入試までの時事問題の4つの手順(読む・つなぐ・解く・確かめる)
11月から入試までの時事問題の4つの手順(筆者の作例)

手順1 読む(11月前半):時事問題集を1冊に決めて、まずは解かずに読みます。その年にどんなニュースがあったのか、全体をつかむことが目的です。1日に1〜2テーマ、15分ほどで十分です。

手順2 つなぐ(11月後半〜12月):読んだニュースごとに、「教科書のどの単元の話か」をメモします。たとえば国際会議のニュースなら「公民・国際社会」と「地理・その国の位置」。このメモが、型②の問題に強くなる土台になります。

手順3 解く(12月):一問一答と記述の問題を、1日1テーマずつ解きます。間違えた用語は、その日のうちに漢字で3回書いておきます。記述は、理由と具体例を1つずつ入れて50〜80字ほどで書く練習から始めると取り組みやすくなります。

手順4 確かめる(1月):入試の直前は、新しい問題集に手を広げず、これまで間違えた用語の確認に絞ります。あわせて、年末年始に起きた大きなニュースだけは親子で確認しておきましょう。

塾で時事の講座やテキストが配られている場合は、そちらを中心にして、この4つの手順を家庭での復習に使うのがおすすめです。

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家庭で続ける「毎日10分」のニュース習慣

家庭でできる一番効果的な対策は、毎日10分、1つのニュースを親子で話すことです。そのとき、次の4つの問いを順番に聞いてみてください。

ニュースを4つの問いで1枚にまとめる家庭のメモ
ニュースを4つの問いで1枚にまとめる家庭のメモ

問い1「何が起きた?」:だれが、どこで、何をしたのかを短く言ってもらいます。

問い2「なぜ大事?」:暮らしや社会にどんな影響があるのかを考えます。

問い3「教科書のどこ?」:公民・地理・歴史のどの単元とつながるかを探します。

問い4「自分の考えは?」:賛成・反対や、自分ならどうするかを理由と一緒に1行で書きます。

ポイントは、親が答えを先に言わないことです。子どもが詰まったら、「ニュースでは何て言っていた?」「教科書のどの章に出てきそう?」とヒントの質問を重ねます。夕食のときや塾への送り迎えの車の中など、決まった時間に1つだけ、と決めておくと続けやすくなります。

新聞を取っていなくても大丈夫です。子ども向けの新聞やニュース番組、時事問題集の1テーマを、その日の話題にするだけでも十分に役立ちます。

志望校の過去問で「時事の出方」を確かめる3つの見方

時事問題にどれだけ時間をかけるかは、志望校の過去問を見て決めるのが確実です。過去問を解いたあと、次の3つを確かめてみてください。

見方1 量:社会の大問のうち、ニュースや社会の出来事を話題にした問題がいくつあるか。毎年1つの大問を時事にあてる学校もあれば、小問が1〜2問あるだけの学校もあります。

見方2 型:先ほどの3つの型のどれが多いか。用語を答える問題が中心なら一問一答の確認を厚めに、単元につなぐ問題が多ければ「つながりメモ」を、記述が多ければ親子で話す時間を増やします。

見方3 年:どのくらい前のニュースまで扱っているか。入試の前の年のニュースが中心という学校が多いと言われていますが、数年前の出来事や、節目の年の出来事を取り上げる学校もあります。

第一志望と併願校で出方がちがうときは、第一志望の型に合わせて準備を厚くし、併願校は時事問題集の一問一答で確認する、と分けて考えると、限られた時間を配分しやすくなります。

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時事問題で点を落とさないための注意点

時事問題で失点しやすいのは、知らないニュースが出たときよりも、知っているはずの用語でミスをしたときです。次の4つに気をつけましょう。

  • 用語は漢字で正確に書く(略称だけで覚えない)
  • 数字は「約○割」「約○倍」のように、大きさがわかる形で覚える
  • ニュースだけを追いかけて、地理・歴史・公民の基本の復習を止めない
  • 志望校の過去問で、時事問題がどのくらい・どんな形で出ているかを確かめる

特に最後の点は大切です。時事問題をほとんど出さない学校もあれば、記述で大きく扱う学校もあります。過去問を解いたときに、時事に関係する設問に印をつけておくと、どこまで対策すればよいかが見えてきます。

書き込み表:ニュースつながりメモ

1つのニュースにつき1行。手順2の「つなぐ」で使ってください。

ニュース(ひとことで)教科書の単元覚える用語(漢字で)自分の考え(1行)
例:国際会議が開かれた公民・国際社会/地理・開催国の位置会議の正式名・開催都市理由と具体例を1つずつ

よくある質問

Q1. 時事問題集は何冊やればいいですか?

A. 1冊で十分です。複数の問題集に手を広げるより、1冊を「読む→つなぐ→解く」でくり返すほうが定着します。塾のテキストがある場合は、そちらを優先してください。

Q2. 新聞は取ったほうがいいですか?

A. 必ずしも必要ではありません。子ども向けの新聞やニュース番組、時事問題集の1テーマを毎日の話題にするだけでも、十分に対策になります。大切なのは、親子で話して自分の言葉で言えるようにすることです。

Q3. 理科でも時事問題は出ますか?

A. 天体の現象や自然災害、環境問題などが理科の題材になることがあると言われています。ただ、出るかどうかは学校によって違います。志望校の過去問で、理科にもニュースに関係した設問があるかを確認しておきましょう。

まとめ

時事問題の対策は、小6の11月から始めれば間に合います。出題には「用語・知識」「単元につなぐ」「考えを書く」の3つの型があり、どの型が多いかは学校によって違います。

進め方は「読む→つなぐ→解く→確かめる」の4つの手順。そして家庭では、毎日10分、1つのニュースを4つの問いで話すこと。ニュースを教科書と結びつける習慣は、時事問題だけでなく、社会全体の得点にもつながります。

今日できる1つの行動:今夜の夕食で、1つのニュースについて「これは教科書のどこの話?」と聞いてみてください。

みなさんのご家庭では、ニュースをどんなふうに話題にしていますか。工夫していることがあれば、ぜひコメントで教えてください。

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