中学受験の塾を選ぶとき、合格実績の大きさに目がいきがちです。ですが、塾にはそれぞれ得意とする学校のタイプがあります。私立の最難関校を目指すのか、子どもの学力に合わせて上位〜中堅校を目指すのか、それとも公立中高一貫校を目指すのか。目指す学校のタイプによって、必要な対策も、合う塾も変わってきます。
この記事では、学校のタイプごとに必要な対策の違いと、塾選びで確かめたいことを紹介します。
この記事でわかること
- 学校のタイプ別の3つの対策
- 学校のタイプを決める前にしておきたいこと
- 塾を選ぶ4ステップ
学校のタイプ別の3つの対策

私立の最難関校:上位クラスを保つ家庭の支え
御三家などの最難関校を目指すなら、SAPIXのように最難関校の合格に強い塾が候補になります。ただし、こうした塾に在籍すれば安心というわけではありません。最難関校に合格する子の多くは、塾の上位クラスに在籍している子です。
テキストも上位クラスの授業を基準に作られていることが多く、上位クラスにいないと内容についていくのが大変になりやすいといわれます。クラスの入れ替えも多いため、上位クラスを保つには、苦手な分野の克服と、家庭での熱心なサポートが必要になります。
私立の上位〜中堅校:子どもの学力に合わせる
最難関校にこだわらず、子どもの学力に合わせて志望校を選びたい家庭なら、早稲田アカデミー、四谷大塚、日能研なども候補になります。上位校から中堅校を目指す子に合ったクラスや教材がそろっていて、子どものペースで力をつけやすいといわれます。
公立中高一貫校:適性検査と論述の対策
東京の都立中高一貫校のような公立中高一貫校は、私立中学の入試とは違い、「適性検査」と呼ばれる検査で選抜します。資料を読み取って考えを書く問題や、論述の問題が多く、私立の教科型の入試とは違う対策が必要です。
公立中高一貫校を目指すなら、適性検査の対策に力を入れている塾を選ぶのがおすすめです。enaのように、早い時期から都立中の対策に力を入れている塾もあります。
公立中高一貫校の対策で大切なこと
適性検査では、知識の量より、資料やグラフを読み取る力、自分の考えを筋道立てて書く力が問われます。ふだんから新聞や本を読んで、気づいたことを短い文章にまとめる練習をしておくと、適性検査の土台になります。
また、作文の対策は、書いたものを誰かに読んでもらい、直してもらうことで上達します。塾の作文の添削がどのくらいあるかも、塾選びで確かめておきたいポイントです。
学校のタイプを決める前にしておきたいこと
目指す学校のタイプがまだ決まっていない家庭も多いと思います。その場合は、まず学校説明会や文化祭に足を運んで、いくつかのタイプの学校を見てみるのがおすすめです。私立の学校と公立中高一貫校では、校風や授業の進め方、通う子どもたちの雰囲気も違います。
実際に学校を見ると、子ども自身が「この学校に通いたい」と感じることもあります。子どもの気持ちが目標になると、受験勉強にも前向きに取り組めます。学校を見たら、どんなところがよかったか、親子で話してみましょう。
また、家庭の考え方も整理しておきましょう。中学からの6年間で何を大切にしたいのか、学費や通学の時間はどこまでなら大丈夫か。こうしたことを家族で話し合っておくと、学校のタイプも決めやすくなります。
塾を選ぶ4ステップ

ステップ1:目指す学校のタイプを決める
まずは、私立を目指すのか、公立中高一貫校を目指すのか、両方を考えるのかを、家庭で話し合います。私立なら、最難関校を目指すのか、上位〜中堅校を目指すのかも考えておきましょう。
ステップ2:入試の形を知る
目指す学校の入試が、教科ごとの試験なのか、適性検査なのかを確かめます。入試の形によって、必要な勉強の内容が変わります。
ステップ3:塾の対策を聞く
説明会や面談で、目指す学校のタイプに合ったコースや教材があるかを聞きます。公立中高一貫校と私立を併願する場合は、両方の対策をどう進めるのかも聞いておきましょう。
ステップ4:子どもに合うかを見る
最後に、通う距離や授業の時間、塾の雰囲気が、子どもに合っているかを確かめます。体験授業に参加して、子どもの感想を聞いてみるのもおすすめです。
▶ トップ校基準のカリキュラムが合う子・合わない子はこちら:志望校のレベルから塾を考える|トップ校基準のカリキュラムが合う子・合わない子と、塾選びで確かめたい3つのこと
よくある質問
Q. 公立中高一貫校と私立を併願できますか?
A. 併願する家庭もあります。ただし、適性検査と教科型の入試では対策が違うため、どちらに重点を置くかを早めに決めておくと、勉強の計画が立てやすくなります。
Q. 最難関校の実績が多い塾に通えば、上位〜中堅校にも合格しやすいですか?
A. 一概にはいえません。授業の内容が子どもの目標より難しい場合、負担が大きくなることもあります。子どもの学力と目標に合ったクラスや塾を選ぶことが大切です。
Q. 公立中高一貫校の対策は、いつから始めればいいですか?
A. 適性検査は、読む力や書く力の積み重ねが大切です。本格的な対策は高学年からでも、低学年のうちから本や新聞を読み、気づいたことを話したり書いたりする習慣をつけておくと土台になります。
塾に確かめる5つのチェック
- □ 目指す学校のタイプに合う対策がある
- □ 入試の形に合わせた教材がある
- □ クラスやコースの分け方を聞いた
- □ 家庭のサポートの量を聞いた
- □ 子どもが無理なく通える

まとめ:目指す学校のタイプに強い塾を選ぶ
中学受験の塾は、目指す学校のタイプによって向き不向きがあります。私立の最難関校なら上位クラスを保つ家庭の支え、上位〜中堅校なら子どもの学力に合った塾、公立中高一貫校なら適性検査と論述の対策が大切です。合格実績の数字だけでなく、目指す学校のタイプに強いかどうかで塾を選びましょう。
まずは、目指したい学校が私立か公立中高一貫校かを、家族で話してみるところから始めてみてください。
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