MENU

カテゴリーから探す

四谷大塚・日能研・SAPIXで偏差値が違うのはなぜ?模試ごとの読み替え方【中学受験】

模試ごとに偏差値が違うのはなぜ 四谷大塚・日能研・SAPIXの読み替え方

模試によって偏差値が違うのは、一緒に受けている子の層(母集団)が模試ごとに違うからです。同じ学力でも、上位層が多い模試ほど偏差値は低めに出ます。模試どうしの数字を直接比べず、同じ志望校の80%偏差値との差で比べれば、どの模試の結果も同じ物差しで読めます。

秋になると、合不合判定テスト、日能研の模試、サピックスオープン、首都圏模試と、いくつもの模試を受ける家庭が増えます。そこで多くの保護者が戸惑うのが、「同じ月に受けたのに、模試によって偏差値が10近く違う」という場面です。どちらが本当の実力なのか、志望校には届いているのか。数字が違うほど、判断に迷ってしまいます。

この記事でわかること

  • 模試によって偏差値が違う理由(受験者の層=母集団の違い)
  • 同じ志望校の80%偏差値を並べて読み替える手順
  • 模試の数字に振り回されないための4つの見方
目次

模試によって偏差値が違うのはなぜ?

偏差値は、一緒に受けた子の中での位置を表す数字です。だから、誰と一緒に受けたか(母集団)が変われば、同じ点数・同じ学力でも偏差値は変わります。

受験者の層が広い模試と上位層が多い模試で、同じ子の偏差値が変わる例
比べる相手が違うから(数字は作例)

偏差値50は、その模試を受けた子の真ん中にいるという意味です。受験者の層が広い模試では真ん中の学力が比較的低めになり、難関校を目指す子が多く受ける模試では真ん中の学力が高くなります。そのため、上位層が多い模試ほど、同じ子の偏差値は低めに出やすいと一般に言われています。

図の例では、受験者の層が広い模試Aで60だった子が、上位層が多い模試Bでは52になっています。学力が8下がったわけではありません。比べる相手が変わっただけです。

四谷大塚・日能研・SAPIXの模試は何が違う?

塾ごとの模試は、主にその塾に通う子が受けるため、受験者の層は塾の生徒層に近くなります。合不合判定テスト(四谷大塚)や日能研の公開模試、サピックスオープン(SAPIX)など、どの模試も他塾の子が受けられますが、受験者の中心はその塾の生徒です。

さらに、問題の難しさや出題の形式も模試ごとに違います。基本問題が多い模試では計算力や正確さが点数に出やすく、難しい問題が多い模試では思考力の差が出やすくなります。子どもによって「この模試は得意」「この模試は苦手」が出るのはそのためです。

つまり、模試ごとの偏差値の違いは、受験者の層と問題の性質の2つから生まれます。どの模試が正しいということではなく、物差しが違うと考えるのが基本です。

▶ あわせて読みたい:合不合判定テストの結果の見方|80%偏差値と成績表から11月・12月にやる4つのこと【中学受験】

模試の偏差値は、どう読み替える?

読み替えの基本は、模試どうしの数字を直接比べるのではなく、同じ志望校の80%偏差値を各模試で並べることです。

同じ志望校の80%偏差値を2つの模試で並べ、差の平均で読み替える表
同じ学校の80%偏差値で比べる(数字は作例)

手順1:志望校と併願校を3校ほど選び、各模試の偏差値表から、それぞれの学校の80%偏差値を書き出します。

手順2:学校ごとに、模試Aと模試Bの80%偏差値の差を出します。図の例では、学校Xが8、学校Yが7、学校Zが6でした。

手順3:差の平均を出します。この例では約7です。これが、わが家が使う「模試Aと模試Bの読み替えの物差し」になります。模試Bで52だった子は、模試Aに置き換えるとおよそ59に相当する、と考えられます。

ただし、この物差しはあくまで目安です。偏差値帯によって差は変わり、回によっても変わります。物差しは学期ごとに作り直すと、ずれが小さくなります。

80%偏差値との差で比べると、何がいい?

もっと簡単な方法は、どの模試でも「志望校の80%偏差値まで、あと何ポイントか」だけを見ることです。模試Aで80%偏差値60に対して58なら「あと2」、模試Bで80%偏差値52に対して50なら「あと2」。数字は違っても、どちらも同じ位置にいることが分かります。

この見方なら、読み替えの計算をしなくても、どの模試の結果も同じ物差しで並べられます。成績表を見るときは、偏差値の数字より先に「80%偏差値との差」を書き出す習慣をつけましょう。

▶ あわせて読みたい:中学受験の学校別模試とは?小6秋に判定より見るべき4つのポイント

模試の数字に振り回されないための4つの見方

模試の偏差値を使う4つの見方
偏差値は4つの見方で使う

1つ目は、同じ模試で推移を見ること。模試Aの結果は模試Aの前回と、模試Bの結果は模試Bの前回と比べます。違う模試の数字を混ぜて「上がった」「下がった」と言わないことが大切です。

2つ目は、80%偏差値との差で比べること。前の章で見たとおり、どの模試でも同じ物差しで並べられます。

3つ目は、順位や正答率も見ること。偏差値だけでなく、受験者数の中での順位や、正答率の高い問題を落としていないかを見ると、数字のぶれに惑わされにくくなります。

4つ目は、過去問の得点と合わせることです。最後に合否を決めるのは、志望校の入試問題です。模試の判定と過去問の得点が食い違うときは、過去問の得点を重く見るのが一般的です。

▶ あわせて読みたい:合格最低点と合格者平均点はどう使う?過去問の得点と比べる4つの手順【中学受験】

わが家の記録:偏差値99という数字から考えたこと

わが家の長男は、早稲田アカデミーのNN志望校別模試で、4つのコースそれぞれ1位、偏差値99という結果を取ったことがあります。親としてはもちろんうれしい数字でしたが、同時に、偏差値は「誰と比べたか」で大きく変わる数字だと改めて感じました。

志望校別の模試は、その学校を目指す子が集まる模試です。同じ子でも、受ける模試が変われば偏差値の出方はまったく違います。だからこそ、1つの数字で安心も落胆もしすぎず、志望校の問題で取れるかどうかを最後まで確かめることを大切にしています。

首都圏模試など、ほかの模試とはどう比べる?

首都圏模試のように、大手塾に通っていない子も含めて幅広い層が受ける模試は、偏差値が高めに出やすいと一般に言われています。ここでも考え方は同じで、首都圏模試の偏差値表で志望校の80%偏差値を確かめ、「あと何ポイントか」で見ます。

ひとつ気をつけたいのは、模試によって合格可能性の判定に使う基準や、偏差値表を出す時期が違うことです。古い偏差値表と新しい結果を比べると、ずれが出ることがあります。成績表と偏差値表は、できるだけ同じ回・同じ年度のものをそろえて見るようにしましょう。

学年が上がると偏差値が下がるのはなぜ?

小4・小5のころより、小6の秋の偏差値が下がったと感じる家庭は少なくありません。これも母集団の変化で説明できることが多いと一般に言われています。学年が上がるにつれて、受験をやめる子や模試を受けなくなる子が出てくる一方、本気で受験を目指す子だけが残り、まわりの層が少しずつ厚くなっていきます。

つまり、成績が同じように伸びていても、まわりも同じように伸びていれば偏差値は横ばい、まわりの伸びが大きければ下がって見えます。偏差値が2〜3下がっても、得点や正答率の高い問題の出来が落ちていなければ、あわてる必要はありません。

見るべきは、小5の数字との比較ではなく、小6の同じ模試での推移と、志望校の80%偏差値との差の変化です。夏以降の数字を基準にして、秋から冬にかけてその差が縮まっているかを確かめましょう。

偏差値が大きく違うとき、塾の先生に何を聞く?

模試によって偏差値が大きく違うときは、塾の先生に次の2つを聞いてみてください。1つ目は「この模試とあの模試では、偏差値はどれくらい違って出ることが多いですか」。塾は多くの生徒の結果を見ているので、経験に基づく目安を持っていることがあります。2つ目は「志望校の判断には、どの模試の結果を中心に見ればよいですか」。志望校の出題傾向に近い模試を教えてもらえると、見る数字を絞れます。

書き込み表:わが家の読み替えシート

志望校模試(  )の80%偏差値模試(  )の80%偏差値差
(  )(  )(  )(  )
(  )(  )(  )(  )
(  )(  )(  )(  )
差の平均(  )

差の平均が、わが家の読み替えの物差しです。学期ごとに書き直して、ずれを小さくしていきましょう。

よくある質問

Q. どの模試の偏差値がいちばん正確ですか?

A. どれが正確ということはありません。受験者の層と問題の性質が違うので、物差しが違うと考えます。志望校の受験者が多く受けている模試ほど、その学校の合否の目安としては参考にしやすいと言われています。

Q. 模試によって偏差値が10以上違います。おかしいですか?

A. 珍しいことではありません。受験者の層が大きく違う模試どうしでは、同じ子でも偏差値が大きく違って出ることがあります。80%偏差値との差で比べてみてください。

Q. 偏差値を上げるには、どの模試を受ければいいですか?

A. 偏差値を上げることを目的に模試を選ぶのはおすすめしません。志望校の判定に使う模試を1つ決め、同じ模試で推移を見るほうが、学力の変化を正しくつかめます。

まとめ

模試によって偏差値が違うのは、受験者の層と問題の性質が模試ごとに違うからです。上位層が多い模試ほど、同じ子の偏差値は低めに出やすくなります。

模試どうしの数字は直接比べず、同じ志望校の80%偏差値を並べて読み替えるか、「80%偏差値まであと何ポイントか」で比べましょう。最後は過去問の得点と合わせて判断します。

今日できる1つの行動:直近に受けた2つの模試の偏差値表を開き、志望校3校の80%偏差値を書き込み表に書き出してみてください。

模試の結果の見方で工夫していることがあれば、ぜひコメントで教えてください。

関連記事

あわせて読みたい

参考資料:各塾・模試会社が公表する偏差値表(確認日 2026-11-08)。本文の数字はすべて筆者の作例です。

模試ごとに偏差値が違うのはなぜ 四谷大塚・日能研・SAPIXの読み替え方

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次