SAPIXに通うことを決めたあと、意外と悩むのが「どの校舎に通うか」です。自宅からいちばん近い校舎にするか、少し遠くても大きい校舎にするか。周りの家庭から「大きい校舎の方がいいらしい」と聞いて、迷っている方もいるのではないでしょうか。
結論から言うと、校舎選びでいちばん大切なのは、通い続けられることです。そのうえで、校舎の規模によってクラスの数や雰囲気が変わるため、子どもの性格に合うかどうかを見て選びます。大きい校舎が誰にとっても良いわけではなく、小さい校舎にも良さがあります。
この記事では、大きい校舎と小さい校舎の違い、校舎選びの4つのポイント、校舎を決める前に確かめたいことを紹介します。なお、校舎ごとのクラス数や設備は年度や時期によって変わります。具体的な数字は、各校舎で確かめてください。
大きい校舎と小さい校舎の違い

SAPIXは、テストの結果によってクラスが細かく分かれる塾として知られています。校舎の規模が大きいほど、同じ学年の生徒が多く、クラスの数も多くなる傾向があります。反対に、規模の小さい校舎では、クラスの数が少なくなります。
大きい校舎の特徴
大きい校舎では、クラスが細かく分かれるため、近い学力の子どもと一緒に学びやすいと言われます。同じ学年の仲間が多く、上のクラスには刺激となるライバルもたくさんいます。競争の中で力を出せるタイプの子どもには、合いやすい環境です。
一方で、クラスの数が多い分、テストの結果によってクラスが上がったり下がったりする場面も増えやすくなります。クラスの上下が気になりやすい子どもや、人数の多い環境で緊張しやすい子どもには、負担になることもあります。
小さい校舎の特徴
小さい校舎では、生徒の数が少ない分、先生に顔と名前を覚えてもらいやすく、質問もしやすいと感じる家庭が多いようです。落ち着いた雰囲気の中で、自分のペースで学びたい子どもには合いやすい環境です。
ただ、クラスの数が少ないと、1つのクラスの中の学力の幅が広くなりやすい面もあります。また、同じ目標を持つライバルが少なく、物足りなさを感じる子どももいます。
校舎選びの4つのポイント

ポイント1:小6の帰宅時間で通塾時間を考える
校舎選びでまず考えたいのが、通塾時間です。小4のうちは授業の終わりも早く、少し遠い校舎でも通えるように感じます。ですが、学年が上がると授業が遅い時間まで続き、小6になると土日の講座も増えます。授業が終わってから家に着くまでに何分かかるのか、小6の生活を想像して計算してみてください。
通塾時間が片道で30分違えば、往復で1時間、週に3回通えば3時間の差になります。その時間を家庭学習や睡眠にあてられると考えると、近さの価値は小さくありません。夜の帰り道の安全や、送り迎えが必要かどうかも、あわせて考えておきましょう。
ポイント2:校舎の規模とクラスの数を聞く
校舎の規模は、入室の説明会や面談のときに聞いてみましょう。学年ごとのクラスの数や、1クラスのおおよその人数を聞くと、校舎の雰囲気がイメージしやすくなります。数字は年度によって変わるため、うわさやネットの情報より、校舎で直接聞いた情報を大切にしてください。
ポイント3:子どもの性格に合うかで考える
ライバルが多いほど燃えるタイプの子どもなら、大きい校舎が合うかもしれません。反対に、先生や友だちとの距離が近い方が安心して力を出せるタイプなら、小さい校舎の方が伸びることもあります。「大きい校舎の方が合格実績が良さそう」という理由だけで選ぶのではなく、わが子がどちらの環境で前向きに通えるかを考えましょう。
ポイント4:見学で雰囲気を確かめる
可能であれば、候補の校舎を実際に見に行きましょう。授業の前後の生徒の様子、受付の対応、自習のしやすさなど、パンフレットでは分からないことが見えてきます。子どもと一緒に見に行き、「ここなら通えそう?」と聞いてみるのもおすすめです。
あとから校舎を変えたくなったら
通い始めてから、引っ越しや通塾の負担、クラスの雰囲気などを理由に、校舎を変えたくなることもあります。SAPIXでは、校舎を移る手続きができる場合がありますが、時期や空き状況によって扱いが変わります。移籍を考えたときは、まず通っている校舎に相談しましょう。
ただし、校舎を変えれば成績が上がる、とは限りません。クラスが上がらない、雰囲気が合わないといった悩みは、校舎の問題ではなく、家庭学習の進め方やテストの振り返りで解決できることもあります。校舎を変える前に、今の校舎でできることがないか、一度考えてみてください。
▶ SAPIXでクラスが上がらないときの見直し方はこちら:サピのクラス分けの基準
学年によって校舎選びの考え方は変わる
小3や小4から入室する場合は、通塾の回数も授業の時間も少ないため、近さと子どもの通いやすさを優先して選ぶ家庭が多いです。まだ受験勉強に慣れていない時期なので、安心して通える環境で、塾に行くことそのものを習慣にすることが大切です。
小5になると授業の量が増え、家庭学習にかかる時間も長くなります。この時期は、通塾時間が家庭学習の時間を削っていないかを一度見直してみましょう。小6では、平日の授業に加えて土日の講座や特別な授業も入り、校舎で過ごす時間がぐっと長くなります。自習室の使いやすさや、昼食や夕食をどうするかといった生活面も、校舎選びの判断材料になってきます。
入室の時点で完璧な校舎を選ぶ必要はありません。学年ごとに子どもの様子と家庭の負担を見ながら、「この校舎で続けて大丈夫か」をときどき確かめていけば十分です。
親の負担も校舎選びの大切な条件
校舎選びでは子どものことに目が向きがちですが、親の負担も忘れてはいけません。送り迎えが必要な距離なのか、きょうだいの習い事と時間が重ならないか、仕事の日に迎えに行けるか。こうした条件は、3年間続くと家庭の大きな負担になります。
親が無理をして通わせていると、そのしわ寄せが家庭の雰囲気に出て、結果的に子どもの勉強にも影響します。家族みんなが続けられる形かどうかという目で、候補の校舎をもう一度見比べてみてください。
よくある質問
Q. 大きい校舎の方が合格しやすいのですか?
A. 校舎の規模だけで合格のしやすさは決まりません。大切なのは、子どもが前向きに通い続けられるかどうかと、家庭学習の質です。
Q. 友だちと同じ校舎に通った方がいいですか?
A. 友だちがいると通いやすくなる一方で、クラスが分かれたときに気にする子どももいます。友だちの有無より、通塾時間と子どもの性格を優先して考えましょう。
校舎を決める前の5つのチェック
- □ 小6の授業終わりの帰宅時間を計算した
- □ 送り迎えが必要かどうか考えた
- □ 校舎の規模とクラスの数を聞いた
- □ 子どもの性格に合う雰囲気か見学した
- □ 移籍の扱いを確かめた

まとめ:校舎選びは「通い続けられるか」から
SAPIXの校舎は、規模によってクラスの数や雰囲気が変わります。大きい校舎は近い学力の仲間と競い合いやすく、小さい校舎は先生との距離が近く落ち着いて学びやすい。どちらが良いかは、子どもの性格によって変わります。
まずは小6の生活を想像して通塾時間を計算し、そのうえで校舎の雰囲気を見て、わが子が3年間前向きに通える校舎を選んでください。
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