復習型の塾で親はどこまで伴走する?|予習型との違いと、学年ごとに手を離していく家庭のサポート

中学受験は「親子の伴走」と言われます。とくに、SAPIXのように授業で新しい内容を学び、家で復習して定着させる塾では、家庭での伴走が欠かせません。ただ、「どこまで手伝えばいいのか」「いつまで隣に座っていればいいのか」と迷う保護者も多いのではないでしょうか。

結論から言うと、復習型の塾での伴走は、低学年のうちは一緒に取り組み、学年が上がるにつれて、計画の手伝い、確認役、相談役へと、親の役割を少しずつ減らしていくのが理想です。伴走のゴールは、子どもが自分で学べるようになること。最初から一人でできる子どもはいませんが、学年ごとに手を離していけば、小6のころには自分で復習を進められるようになっていきます。

この記事でわかること

  • 予習型と復習型の違い
  • 子どもに任せるタイミングの見極め方
  • 親が疲れないための工夫
目次

予習型と復習型の違い

予習型と復習型の違い
予習型と復習型の違い

中学受験の大手塾は、大きく予習型と復習型に分けられると言われます。四谷大塚や早稲田アカデミーは、「予習シリーズ」というテキストを中心に、家で事前にテキストを読んでから授業に臨む予習型とされています。授業では、予習した内容の確認や演習が中心になります。

一方、SAPIXは、授業の日に教材のプリントが配られ、授業の中で初めて新しい内容を学ぶ復習型とされています。授業では、先生が「どうやって解いた?」と問いかけ、生徒が自分の考えを話すなど、その場で考えることが重視されます。授業で学んだ内容は、家に帰ってから復習して定着させます。

どちらが良いというわけではありません。違うのは、家庭の負担がかかる場所とタイミングです。予習型は授業の前に、復習型は授業のあとに、家庭での学習が必要になります。

復習型の塾で親が担う役割

復習型の塾では、授業で学んだ内容を、その週のうちに復習することが大切です。授業で解ききれなかった問題や、よく分からなかったところを家で解き直し、次の授業やテストまでに定着させます。

このとき、親が担う役割は大きく3つあります。1つ目は、1週間の復習の予定を立てること。2つ目は、丸つけや解き直しを確認すること。3つ目は、子どもの気持ちを支えることです。教えることは、親の役割の中ではそれほど大きくありません。分からない問題は、塾の先生に質問するように促す方が、子どもの力になります。

学年ごとの伴走の4段階

学年ごとの伴走の4段階
学年ごとの伴走の4段階

低学年:隣に座って一緒にやる

低学年のうちは、子どもが一人で机に向かうのは難しいものです。親が隣に座り、一緒に問題を読んだり、丸つけをしたりしながら、勉強する習慣を作っていきます。この時期は、正解することより、毎日机に向かうことを大切にしましょう。

小4:計画を一緒に立てる

小4になると、授業の回数や宿題の量が増えてきます。この時期は、1週間の復習の予定を、子どもと一緒に立てることから始めましょう。「月曜日は算数の授業の復習」「水曜日は国語のプリント」というように、曜日ごとにやることを決め、紙に書いて見える場所に貼っておくと、子どもも自分で確認できるようになります。

小5:確認役になる

小5では、予定に沿って子どもが自分で復習を進め、親は確認役に回ります。丸つけをして、間違えた問題の解き直しができているかを確かめる。予定通りに進んでいないときは、何が原因かを一緒に考える。親がすべてを見るのではなく、要所を確かめる関わり方に変えていきます。

小6:相談役になる

小6になると、模試や過去問、志望校の対策など、やるべきことが一気に増えます。この時期は、子ども自身が優先順位を決め、親は相談役になるのが理想です。「今週は何を優先する?」と聞き、子どもの考えを尊重しながら、必要なときだけ助言しましょう。

▶ SAPIXのプリントの整理と学習計画の立て方はこちら:SAPIXで脱落する子の特徴

子どもに任せるタイミングの見極め方

「そろそろ任せてもいいのかな」と迷ったときは、子どもの様子を3つの点で見てみましょう。1つ目は、授業から帰ったあと、言われなくても復習を始められるか。2つ目は、間違えた問題を自分で解き直せるか。3つ目は、分からないところを「ここが分からない」と言葉にできるか。この3つができ始めたら、少しずつ任せる範囲を広げるサインです。

任せ始めたら、すぐに結果を求めないことも大切です。最初のうちは、予定通りに進まなかったり、解き直しが雑になったりすることもあります。そのたびに親が全部を引き取るのではなく、「どうすればうまくいきそう?」と聞き、子ども自身に考えてもらいましょう。うまくいかない経験も、自分で学ぶ力を育てる大切な一歩です。

反対に、テストの前や体調を崩したあとなど、子どもが不安定な時期は、一時的に親の関わりを増やしてもかまいません。手を離すことは、一方通行ではありません。子どもの様子に合わせて、近づいたり離れたりしながら進めていけば十分です。

授業がある日の夜の過ごし方

復習型の塾では、授業から帰った日の夜の過ごし方も大切です。帰宅が遅い日は、その日のうちに全部を復習しようとせず、授業で使ったプリントを分けておく、分からなかった問題に印をつけておく、くらいにとどめましょう。疲れた状態で無理に復習しても、内容は頭に残りにくいものです。

翌日以降の予定に復習を入れておけば、授業の日の夜は、夕食とお風呂をすませて早めに寝ることを優先できます。睡眠をしっかりとることも、復習を定着させるための大切な準備です。

親が疲れないための工夫

復習型の塾での伴走は、親にとっても大きな負担です。毎日丸つけをして、解き直しを確認して、子どもの機嫌にも気を配る。それが何年も続くと、親の方が疲れてしまいます。

親が疲れないためには、すべてを完璧にこなそうとしないことが大切です。丸つけは子どもに任せられる部分は任せる、夫婦で役割を分ける、週に1日は勉強の話をしない日を作る。こうした工夫で、伴走は長く続けやすくなります。親が笑顔でいられることが、子どもにとってもいちばんの支えになります。

▶ SAPIXの宿題を親子げんかなしで進める方法はこちら:SAPIXを辞める理由2

よくある質問

Q. 共働きで、平日は宿題を見る時間がとれません。

A. 平日は子どもが一人でできる計算や漢字などを中心にし、丸つけや解き直しの確認は週末にまとめて行う方法もあります。1週間の予定を立てるときに、親が確認する日を決めておきましょう。

Q. 親が教えた方が早いと感じてしまいます。

A. 親が教えると、その場は早く進みますが、子どもが自分で考える機会が減ってしまいます。分からない問題には印をつけて、塾の先生に質問するよう促してみてください。

伴走を見直す5つのチェック

  • □ 授業のあと何をすればよいか子どもが分かっている
  • □ 1週間の復習の予定が見える形になっている
  • □ 丸つけと解き直しの役割分担が決まっている
  • □ 親が教えすぎていない
  • □ 親自身が休む時間をとれている
伴走を見直す5つのチェック
伴走を見直す5つのチェック

まとめ:伴走は、少しずつ手を離していくこと

復習型の塾では、授業で学んだ内容を家で復習して定着させるため、家庭での伴走が大切になります。低学年のうちは一緒に取り組み、小4で計画を一緒に立て、小5で確認役、小6で相談役へと、学年ごとに親の役割を少しずつ減らしていきましょう。

まずは今週、授業のあとに何をするかを、子どもと一緒に紙に書き出すところから始めてみてください。

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