東大理三の合格者が多い学校は「真の進学校」?|大学合格実績を中学選びに生かす4つの見方

東大理三の合格者が多い学校は「真の進学校」?

毎年春になると、東大理科三類、いわゆる「理三」など、最難関の大学・学部の高校別合格者数が話題になります。「理三の合格者が多い学校こそ、真の進学校だ」という声を聞くこともあります。中学受験で学校を選ぶとき、こうした数字をどう受け止めればよいのでしょうか。

結論から言うと、最難関の合格者数は、学校の一面を映す数字にすぎません。理三は定員が少なく、毎年の合格者数は数人の違いで順位が大きく入れかわります。また、合格者が多い学校には、医学部を目指す生徒が多いという進路の傾向も表れています。学校選びに生かすなら、卒業生の人数に対する割合、数年分の流れ、大学・学部の広がり、現役か浪人かの内訳、という4つの見方で、合格実績を広く見ることが大切です。

この記事では、ランキングだけでは分からないこと、合格実績を読む4つの見方、学校説明会で確かめたいことを紹介します。

この記事でわかること

  • 最難関の合格者が多い学校の傾向
  • 学校説明会で確かめたいこと
  • 中学受験の塾の合格実績とは分けて考える
目次

最難関の合格者が多い学校の傾向

理三のような最難関の合格者は、首都圏や関西の中高一貫校から多く出ていると一般的に言われています。一方で、地方の私立や公立の進学校からも、毎年のように合格者が出ています。最難関の合格者がいる学校は、首都圏や関西だけに限られるわけではありません。

ただし、こうしたランキングは、あくまで「その年に、その学部に合格した人数」です。学校の教育の質や、子どもに合うかどうかを、そのまま表しているわけではありません。

ランキングだけでは分からない3つのこと

ランキングだけでは分からない3つのこと
ランキングだけでは分からない3つのこと

1:卒業生の人数

学校によって、1学年の人数は大きく違います。1学年が400人の学校の10人と、1学年が200人の学校の10人では、同じ10人でも意味が違います。合格者の数を見るときは、卒業生の人数も一緒に確かめましょう。

2:年ごとのばらつき

最難関の学部は定員が少ないため、合格者の数は年によって大きく上下します。ある年に1位だった学校が、翌年には順位を下げることも珍しくありません。1年分のランキングだけを見て、学校の力を判断するのは難しいのです。

3:生徒の進路の志向

理三の合格者が多い学校は、医学部を目指す生徒が多い学校でもあります。医学部を目指す生徒が多ければ、東大理三だけでなく、ほかの大学の医学部にも多くの合格者が出ます。反対に、医学部志向がそれほど強くない学校では、理三の合格者が少なくても、ほかの学部や大学で多くの合格者を出していることがあります。

合格実績を読む4つの見方

合格実績を読む4つの見方
合格実績を読む4つの見方

見方1:割合で見る

合格者の数を、卒業生の人数で割ってみましょう。割合で見ると、学年の人数が違う学校どうしでも比べやすくなります。学校の公式サイトや学校案内には、卒業生の人数と合格者の数が載っていることが多いです。

見方2:数年分で見る

合格実績は、少なくとも3年分から5年分を並べて見ましょう。合格者の数が安定しているのか、伸びているのか、下がっているのか。流れを見ると、学校の進路指導の方針や、学校の変化が見えてきます。

見方3:進路全体を見る

最難関の合格者数だけでなく、進路全体を見ることも大切です。国公立大学や私立大学、医学部、理系・文系の割合など、卒業生がどのような大学・学部に進んでいるかを見ると、学校の雰囲気や生徒の志向が分かります。わが子が興味を持ちそうな分野に、多くの卒業生が進んでいるかどうかも、学校選びの1つの目安になります。

見方4:現役か浪人かを見る

合格者の中に、浪人生がどのくらい含まれているかも確かめましょう。学校によっては、現役と浪人を分けて公表していることがあります。現役での合格が多い学校は、6年間の中で受験の準備を進める仕組みが整っていると考えることもできます。

学校説明会で確かめたいこと

合格実績の数字を見たら、学校説明会で、進路指導の方針についても聞いてみましょう。高校生になってからの進路指導はどのように行われるのか、学校の授業だけで大学受験に対応できるように組まれているのか、医学部や海外大学など、多様な進路を支える仕組みはあるのか。

数字の裏側にある学校の考え方を知ると、わが子がその学校で6年間どのように学ぶのかを、より具体的に想像できるようになります。

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合格実績と子どもの相性は別のもの

合格実績が良い学校は、多くの家庭にとって魅力的に見えます。ですが、その学校の授業の進み方や雰囲気が、わが子に合うとは限りません。授業のスピードが速く、課題の量も多い学校では、ついていくのに精一杯になり、かえって力を伸ばしにくくなる子どももいます。

反対に、合格実績の数字では目立たない学校でも、少人数で手厚く見てもらえる、好きな分野を深く学べる、部活動や行事が充実しているなど、子どもが生き生きと過ごせる環境が整っていることがあります。そうした学校で6年間を前向きに過ごした結果、希望の大学に進む生徒も少なくありません。

学校を選ぶときは、合格実績の数字を入り口にしつつ、文化祭や説明会に足を運び、在校生の様子や授業の雰囲気を自分の目で確かめましょう。子どもが「この学校に通いたい」と感じるかどうかは、どんな数字よりも大切な判断材料です。

中学受験の塾の合格実績とは分けて考える

学校の大学合格実績と、中学受験の塾の合格実績は、似ているようで性格が違います。学校の大学合格実績は、6年間その学校で学んだ卒業生の結果です。一方、塾の合格実績は、塾に通った生徒が中学入試で合格した結果で、数え方も塾によって違うことがあります。2つの数字を混ぜて考えず、それぞれ別の目で見ることが大切です。

よくある質問

Q. 大学合格実績の良い学校を選べば、大学受験は安心ですか?

A. 合格実績は、その学校の卒業生全体の結果です。わが子が同じ結果を出せるかどうかは、6年間の過ごし方によって変わります。子どもに合う学校かどうかを、あわせて考えましょう。

Q. 合格実績はどこで確かめられますか?

A. 多くの学校が、公式サイトや学校案内で公表しています。公表のしかたは学校によって違うため、卒業生の人数や、現役・浪人の区別があるかも確かめてください。

学校選びで確かめる5つのチェック

  • □ 卒業生の人数を確かめた
  • □ 数年分の合格実績を並べて見た
  • □ 大学・学部の進路の広がりを見た
  • □ 現役と浪人の内訳を確かめた
  • □ 説明会で進路指導の方針を聞いた
学校選びで確かめる5つのチェック
学校選びで確かめる5つのチェック

まとめ:最難関の数字は、学校の一面にすぎない

東大理三など最難関の合格者数は、話題になりやすい数字ですが、学校の一面を映すだけです。学校選びに生かすなら、卒業生の人数に対する割合、数年分の流れ、進路全体の広がり、現役か浪人かの内訳、という4つの見方で、合格実績を広く見ましょう。

気になる学校があれば、まずは公式サイトで数年分の合格実績と卒業生の人数を並べてみるところから始めてみてください。

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