中学受験の理科・社会で問われる力|知識を「つなげる」社会と「なぜ」を説明する理科、家庭での伸ばし方

中学受験の理科と社会は、小学校で習う単元と重なって見えます。地図や地形、昆虫や植物、電気や天気。ですが、実際に塾のテキストや入試問題を見てみると、小学校の授業とは、求められる知識の深さも、考え方もまったく違うことに驚く保護者も多いのではないでしょうか。

結論から言うと、中学受験の社会では、知識を1つずつ覚えるだけでなく、関連する知識をつなげて考える力と、時事問題への関心が求められます。理科では、小学校よりずっとくわしい理解と、実験や観察の結果から理由を考えて説明する力が求められます。どちらも、覚えた知識を使って考える力が問われるという点で共通しています。

この記事でわかること

  • 理科・社会で問われる3つの力
  • 家庭でできる4つの習慣
  • 塾の勉強と家庭の習慣をつなぐ
目次

理科・社会で問われる3つの力

理科・社会で問われる3つの力
理科・社会で問われる3つの力

社会:複数の知識をつなげる力

社会の単元は小学校の学習範囲と重なっていますが、中学入試で求められる知識は、小学校の授業よりずっと広く、深いものです。たとえば、小学校では「ある地域でりんごがたくさんとれる」と覚えれば十分でした。中学入試では、「りんごがたくさんとれる地域はほかにどこがあり、それらの地域に共通する気候の特徴は何か」といった、いくつもの知識を組み合わせて考える問題が出ます。

社会の広い範囲に対応するためには、1つの知識を覚えたら、それに関連する内容を結びつけて学ぶことが大切です。地域の気候と産業、歴史の出来事とその時代の人々の暮らし。知識どうしがつながると、忘れにくくなり、初めて見る問題にも対応しやすくなります。

社会:時事問題への関心

中学入試の社会では、ニュースで話題になった出来事に関わる問題が出ることもあります。こうした問題は、そもそもその出来事を知らなければ答えられません。知識をつなげる練習だけでなく、ふだんから世の中の出来事に関心を持っておくことも必要です。

わが家では、息子が子ども向けの新聞を読んでいます。週に1回届く新聞で、子どもにも分かりやすい言葉で書かれているので、時事問題に親しむきっかけになっています。

理科:くわしい理解と、なぜを説明する力

理科も、小学校と学ぶ単元が重なっているように見えますが、大きく違うのは、求められる知識のくわしさです。小学校では、昆虫の体が頭・胸・腹の3つに分かれていると理解していれば十分でした。中学入試では、羽の形や足のつき方まで、人に説明できるくらいのくわしい理解が求められることがあります。

もう1つ大切なのが、考える力です。実験の結果を表したグラフや表を読み取り、そこから結論を導く過程を、自分で考えられるかどうか。難関校ほど、こうした思考力を問う問題が多くなると言われています。「なぜそうなるのか」を考える習慣が、理科の力を伸ばします。

家庭でできる4つの習慣

家庭でできる4つの習慣
家庭でできる4つの習慣

習慣1:地名が出たら地図を見る

ニュースや会話の中で地名が出てきたら、その場で地図を開いて場所を確かめる習慣をつけましょう。リビングに日本地図や世界地図を貼っておくと、すぐに確かめられます。場所が分かると、その地域の気候や産業にも興味が広がります。

習慣2:子ども向けの新聞を読む

時事問題に親しむには、子ども向けの新聞が手軽です。毎日すべての記事を読む必要はありません。見出しを眺めるだけでも、世の中で何が起きているかに触れることができます。気になった記事があれば、親子で話題にしてみましょう。

習慣3:身近なもので実験する

理科の実験は、家の中でもできることがたくさんあります。氷が溶ける時間を比べる、植物の葉に袋をかぶせて水滴を観察する、磁石につくものを探す。手を動かして確かめた経験は、テキストの説明を読むだけよりずっと記憶に残ります。

習慣4:「なぜ?」を親子で話す

子どもが「なんで?」と聞いてきたら、すぐに答えを教えず、「どうしてだと思う?」と聞き返してみましょう。子どもなりに考えた理由を話してもらうことが、理科や社会で求められる「説明する力」を育てます。答えが分からなければ、図鑑や資料集で一緒に調べるのもおすすめです。

図鑑や資料集は、子どもの手が届く場所に置いておくのもおすすめです。テレビで動物や宇宙の番組を見たあと、気になったことをすぐに調べられる環境があると、興味がそのまま知識につながっていきます。

塾の勉強と家庭の習慣をつなぐ

塾で学んだことを、家庭での経験とつなげると、理解はさらに深まります。塾で地形の単元を学んだら、旅行や帰省のときに実際の地形を見てみる。天気の単元を学んだら、毎日の天気図を見てみる。教室で学んだ知識が、実際の景色や出来事と結びついたとき、子どもは「分かった」という手ごたえを感じます。

暗記の量が多い教科だからこそ、楽しく学べる工夫が大切です。親がいっしょに興味を持って楽しむ姿を見せることが、子どもの学ぶ意欲を引き出します。

▶ 理科・社会の復習方法はこちら:理科・社会の復習方法|小6秋は「3枚カード」で迷った場所だけ残す週末30分整理【中学受験】

よくある質問

Q. 理科・社会は暗記だけでは点が取れませんか?

A. 基本の知識を覚えることは欠かせませんが、それだけでは対応しにくい問題も増えています。覚えた知識をつなげ、理由を説明できるようにしておくことが大切です。

Q. 時事問題の対策はいつから始めればいいですか?

A. 特別な対策を始める前に、低学年のうちからニュースに触れる習慣をつけておくのがおすすめです。小6の秋以降は、その年の大きな出来事をまとめて確かめる家庭が多いです。

Q. 子ども向けの新聞はどう選べばいいですか?

A. 週に1回届くものや毎日届くものなど、発行の頻度や内容はさまざまです。見本を取り寄せて、子どもが自分から手に取りたくなるかどうかで選ぶのがおすすめです。

理科・社会の5つのチェック

  • □ 覚えた知識を別の単元とつなげて話せる
  • □ ニュースを見て親子で話す時間がある
  • □ 地名が出たら地図で確かめている
  • □ 実験の結果の理由を説明できる
  • □ 図鑑や資料集を手に取る習慣がある
理科・社会の5つのチェック
理科・社会の5つのチェック

まとめ:つなげて、説明できる知識を

中学受験の社会では知識をつなげる力と時事への関心が、理科ではくわしい理解と、実験から理由を考えて説明する力が求められます。地図を見る、新聞を読む、身近なもので実験する、「なぜ?」を話す。家庭での小さな習慣が、理科・社会の力を育てます。

まずは今日、ニュースで出てきた地名を、親子で地図で探すところから始めてみてください。

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