その日は、久しぶりに仕事が忙しい1日でした。「疲れたなあ」と思いながら家に帰ると、リビングに1枚の紙が置いてありました。
そこには、子どもの字で「おべんきょうをがんばる!」と書かれていました。この記事では、子どもの小さな「がんばる宣言」をどう受け止めるか、そして目標を言葉にして書く習慣につなげる方法を紹介します。
この記事でわかること
- 日ごろの声かけが届いていた
- 小さな目標から始める
- 入学や進級は目標を書くよい機会
日ごろの声かけが届いていた
わが家では、日ごろから子どもに、「幼稚園を卒園して、小学1年生のお兄ちゃんになったら、お勉強や運動をがんばろうね」と伝えていました。そのおかげか、子どもは自分で「がんばる」と書いてくれたのです。
最近の子どもは、父親の教育熱心さに、「どうして、お勉強をしなきゃいけないの?」と聞いてくることが増えていました。少し疲れているのかなと思っていましたが、少しだけ分かってくれていたのかな、と少しうれしくなりました。
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がんばる宣言を受け止める3つのこと


すぐにほめる
子どもが自分から目標を書いてくれたら、まずはそのことを喜び、ほめてあげましょう。「書いてくれてうれしいよ」と伝えるだけで、子どもは自分の言葉が受け止められたと感じます。
見える場所に貼る
書いてくれた紙は、冷蔵庫や子どもの机の前など、いつも目に入る場所に貼っておくのがおすすめです。毎日目にすることで、子ども自身も自分の目標を思い出せます。
結果を求めすぎない
「がんばるって書いたんだから、ちゃんとやりなさい」と、宣言を約束のように使うのは避けたいところです。大切なのは、子どもが「がんばりたい」と思った気持ちです。
受け止めるときの言葉の例
子どもが自分から「がんばる」と書いてくれたときは、言葉の選び方で、その気持ちを長く続けられるかどうかが変わります。
| 場面 | 言葉の例 |
|---|---|
| 紙を見つけたとき | 「自分で書いたの? すごいね、うれしいよ」 |
| 貼る場所を決めるとき | 「どこに貼ったら、毎日見られるかな?」 |
| がんばっている様子を見たとき | 「書いたとおり、がんばってるね」 |
| うまくいかなかったとき | 「がんばるって決めたことが、もうすごいんだよ」 |
結果ではなく、「書いたこと」「決めたこと」そのものを認める言葉にしているのがポイントです。小さな子どもにとっては、目標を自分の手で書いたことが、すでに大きな一歩だからです。
目標を言葉にする4つのステップ


1. 話す
「何をがんばりたい?」と子どもに聞いてみます。親が決めるのではなく、子どもの言葉を待ちましょう。
2. 書く
話したことを、子ども自身に書いてもらいます。ひらがなを練習中の子なら、書くこと自体がよい練習にもなります。
3. 貼る
書いた紙を、いつも見える場所に貼ります。
4. ふり返る
ときどき、紙を見ながら「この前より、ここができるようになったね」と一緒にふり返ります。
小さな目標から始める
目標は、大きなものでなくてかまいません。「毎日1ページドリルをする」「ひらがなを1つ覚える」など、小さな目標から始めると、達成する喜びを感じやすくなります。
小さな目標を達成する経験を積み重ねることで、子どもは「自分はできる」という自信を持てるようになります。その自信が、大きな目標に向かう力になります。
小さな目標の例
「おべんきょうをがんばる」のような大きな言葉は、具体的な小さな目標に分けると、毎日の行動につながりやすくなります。
| 大きな目標 | 小さな目標の例 | 確かめ方 |
|---|---|---|
| おべんきょうをがんばる | 毎朝ドリルを1ページやる | カレンダーに丸をつける |
| 字をきれいに書く | ひらがなを1日5文字ていねいに書く | 一番きれいな字に花丸をつける |
| 本をたくさん読む | 寝る前に1冊読む | 読んだ本の名前を書く |
| 早起きする | 7時までに起きる | 起きられた日にシールを貼る |
小さな目標は、1〜2週間で「できた」と感じられるくらいがちょうどよい大きさです。できたら、次の小さな目標を一緒に決めます。この積み重ねが、子どもにとっての「がんばれた」という自信になります。
親の日ごろの言葉は子どもに届いている
子どもに「どうして勉強するの?」と聞かれると、親の思いが伝わっていないように感じることもあります。けれども、日ごろの声かけは、子どもの心のどこかにちゃんと残っています。
わが家の子どもが書いた「おべんきょうをがんばる!」は、そのことを教えてくれました。焦らず、前向きな言葉をかけ続けることが大切です。
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目標を書くことのよさ
目標を頭の中で思うだけでなく、紙に書くことには、いくつかのよさがあります。まず、書くことで、自分が何をがんばりたいのかがはっきりします。次に、書いたものを目にするたびに、その気持ちを思い出せます。
小さな子どもにとっては、自分の手で書いたという経験そのものが、目標を「自分のもの」と感じるきっかけになります。親に言われた目標より、自分で書いた目標のほうが、がんばろうという気持ちが続きやすくなります。
書いた紙が増えてきたら、ファイルにまとめておくのもおすすめです。数か月後、数年後に見返すと、子どもの成長がよく分かる記録になります。
入学や進級は目標を書くよい機会
卒園や入学、進級のように、生活が変わるタイミングは、目標を書くよい機会です。「1年生になったら何をがんばりたい?」と聞くと、子どもも新しい生活への期待を込めて答えてくれます。
勉強だけでなく、運動やお手伝い、友達づくりなど、子どもが自分で選んだ目標を大切にしてあげましょう。
目標の紙をふり返りに使う
貼っておいた目標の紙は、ときどき親子で見返すと、ふり返りのきっかけになります。わが家では、次のようなタイミングで見返すようにしています。
- 月の終わりに、「今月はどうだった?」と話す
- 誕生日や進級の前に、1年分の紙を並べてみる
- 子どもが落ち込んでいるときに、前に書いた紙を一緒に見る
特に、落ち込んでいるときに前の紙を見ると、「前はこれができなかったけど、今はできるようになった」と気づけることがあります。自分で書いた言葉は、親の励ましとはまた違う力で、子どもの背中を押してくれます。
よくある質問
Q. 子どもが目標を書いたのに、続かないときはどうすればよいですか?
A. 続かなくても責めずに、「また書いてみよう」と声をかけましょう。目標を小さくすると、続けやすくなります。
Q. 目標は、親が決めてもよいですか?
A. 親が提案するのはよいですが、最後は子どもが「やってみたい」と思えるものにしましょう。子どもの言葉で書くことが大切です。
Q. 字がまだ上手に書けない子でも、目標を書けますか?
A. 絵で描いてもかまいません。親が書いて、子どもがなぞる方法もあります。
Q. がんばる宣言を、きょうだいと比べてしまいそうです。
A. 目標は一人ひとり違って当然です。比べずに、その子が書いた言葉そのものを認めてあげましょう。
Q. 目標を書いた紙は、いつまで貼っておけばよいですか?
A. 子どもが達成したと感じたときや、新しい目標ができたときが貼り替えの目安です。古い紙はファイルに残しておきましょう。
Q. がんばる宣言を見たとき、親はどう返事をすればよいですか?
A. 「見たよ、うれしかった」と短く伝えるだけで十分です。子どもの言葉を受け止めたことが伝われば、次の意欲につながります。
Q. 書いた目標をすぐに忘れてしまいます。
A. 小さな子どもが忘れてしまうのは自然なことです。紙を毎日目に入る場所に貼り、ときどき親が「これ、覚えてる?」と話題にするだけで十分です。
がんばる宣言の5つのチェック
- □ 書いてくれたことをすぐにほめた
- □ 見える場所に貼った
- □ 結果を求めすぎていない
- □ 日ごろの声かけをふり返った
- □ 次の目標も一緒に考えた


まとめ:小さな宣言を受け止めて、言葉にする習慣へ
子どもが自分で書いた「がんばる」の言葉は、親の日ごろの声かけが届いているしるしです。すぐにほめ、見える場所に貼り、結果を求めすぎずに受け止めてあげましょう。そこから、目標を言葉にして書く習慣につなげていくことができます。
まずは、子どもに「今、何をがんばりたい?」と聞いてみてください。
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