低学年の「席取り入塾」は必要?|SAPIXなど大手塾に入る時期の考え方と、急がなくてよい家庭の見分け方

「SAPIXは早めに入っておかないと、満席で入れなくなるらしい」。中学受験を考え始めた低学年の家庭の間では、こんな話を耳にすることがあります。人気のある校舎では、高学年になってからでは入塾できないことがあるため、低学年のうちに入塾して席を確保する、いわゆる「席取り入塾」が話題になります。

結論から言うと、席取り入塾が必要かどうかは、その年の募集の状況と、子どもと家庭の状況によって変わります。うわさだけで判断せず、まずは希望の校舎の募集状況を直接確かめましょう。そのうえで、子どもが机に向かう習慣があるか、家庭で宿題を見る時間がとれるかを考え、無理なく続けられる時期に入塾するのがいちばんです。満席への不安だけで低学年から入塾すると、通い始めてから親子ともに苦しくなることもあります。

この記事でわかること

  • 席取りが話題になる3つの理由
  • 入塾を急がなくてもよい家庭
  • 入塾を待つ間に家庭でできること
目次

席取りが話題になる3つの理由

席取りが話題になる3つの理由
席取りが話題になる3つの理由

理由1:満席になる不安

人気のある塾や校舎では、学年によっては定員に達して、新しい生徒の募集を止めることがあります。高学年になってから入ろうとしたときに、希望の校舎が満席で入れない。そうした話を聞くと、「今のうちに入っておかないと」と考えるのは自然なことです。

理由2:入塾テストが難しくなる

入塾テストがある塾では、学年が上がるほど、テストで問われる内容も難しくなります。低学年のうちに入っておけば、高学年になってから難しいテストを受けなくてすむ、という考えも、席取りの理由になっています。

理由3:周りの家庭の動き

同じクラスの友だちや、近所の家庭が次々に入塾していると、「うちも入らないと遅れるのでは」と焦る気持ちが生まれます。口コミやSNSの情報も、焦りを大きくする原因の1つです。

募集の状況は年によって変わる

席取りの話でまず知っておきたいのは、募集の状況は年によって、校舎によって、大きく変わるということです。ある年は年内に募集を止めた校舎が、翌年は空きがあることもあります。反対に、去年は余裕があった校舎が、今年は早くに満席になることもあります。

そのため、「去年はこうだった」「知り合いの校舎ではこうだった」という話は、そのまま当てはまらないことが多いです。気になる校舎がある場合は、校舎に問い合わせたり、説明会に参加したりして、今の状況を直接確かめましょう。

入塾の時期を決める4つの視点

入塾の時期を決める4つの視点
入塾の時期を決める4つの視点

視点1:今の募集の状況

まずは、希望の校舎の今の募集の状況を確かめます。今すぐに満席になる心配がないなら、慌てて入塾する必要はありません。満席に近い場合も、どの時期に再び募集が始まる可能性があるのか、ほかの校舎ならどうかを聞いておくと、選択肢が広がります。

視点2:子どもの様子

次に、子どもの様子を見ます。毎日少しの時間でも机に向かう習慣があるか、新しいことを学ぶのを楽しめているか、外で体を動かす時間や遊ぶ時間は足りているか。低学年のうちは、塾の勉強より、学ぶことを好きでいることの方が大切な時期です。

視点3:家庭の時間

塾に通い始めると、送り迎えや宿題の確認など、家庭の負担も増えます。とくに低学年のうちは、子どもが一人で宿題を進めるのは難しく、親が一緒に取り組む時間が必要です。共働きの家庭や、下にきょうだいがいる家庭では、その時間を確保できるかを考えておきましょう。

視点4:ほかの選択肢

希望の塾だけにこだわらず、ほかの塾や学び方も調べてみましょう。ほかの大手塾や地域の塾、家庭学習を中心にした進め方など、子どもに合う学び方はいくつもあります。模試や公開テストだけを受けて、今の力を確かめるという方法もあります。

入塾を急がなくてもよい家庭

次のような家庭は、席取りのために入塾を急がなくてもよいでしょう。子どもが机に向かう習慣がまだついていない家庭。親が宿題を見る時間がとりにくい家庭。習い事や遊びなど、今しかできないことを大切にしたい家庭。そして、子ども自身がまだ塾に興味を持っていない家庭です。

こうした家庭では、席を確保するために早く入塾しても、宿題がこなせずに塾が苦痛になってしまうことがあります。入塾の時期が遅くなっても、家庭で学ぶ習慣が身についていれば、入塾後に追いつくことは十分にできます。

低学年から入塾する場合に気をつけたいこと

席取りのためでも、子どもが前向きなら低学年から入塾するのも1つの選択です。その場合は、塾の勉強が生活の中心にならないように気をつけましょう。宿題は完璧を目指さず、基本の問題を中心に取り組む。テストの結果より、毎週塾に行って楽しく学べているかを見る。この2つを意識するだけで、低学年のうちに息切れするのを防げます。

また、低学年のクラスの成績は、高学年になってからの成績と同じとは限りません。今の成績に一喜一憂せず、長い目で子どもの成長を見守ることが大切です。

入塾を待つ間に家庭でできること

入塾を待つ間は、家庭で学ぶ土台を作る時期だと考えましょう。毎日10分〜15分の計算や漢字の練習、本の読み聞かせや読書、ニュースや身の回りの出来事についての親子の会話。こうした毎日の積み重ねが、入塾後の伸びにつながります。

また、低学年向けの公開テストを受けてみるのもおすすめです。テストの形式に慣れることができ、今の力も分かります。結果に一喜一憂するのではなく、どの問題でつまずいたのかを親子で確かめる機会にしましょう。

▶ 新4年から大手塾に入塾するまでの準備はこちら:新4年からSAPIX・早稲田アカデミーに入塾するまでの準備|入塾テスト対策と、入塾前に育てたい3つの力

よくある質問

Q. 高学年になってから入塾しても間に合いますか?

A. 多くの大手塾では、新4年(小3の2月)から本格的なカリキュラムが始まります。それまでに家庭で学ぶ習慣が身についていれば、そこからの入塾でも十分に間に合う家庭が多いです。

Q. 希望の校舎が満席だったらどうすればいいですか?

A. 空きが出る時期がないか、ほかの校舎ならどうかを聞いてみましょう。通塾時間が許すなら、近くの別の校舎を選ぶのも1つの方法です。

入塾を急ぐ前の5つのチェック

  • □ 希望の校舎の募集状況を直接確かめた
  • □ 子どもが机に向かう習慣がある
  • □ 送迎や宿題の確認の時間がとれる
  • □ ほかの塾や学び方も調べた
  • □ 子ども自身が通いたいと言っている
入塾を急ぐ前の5つのチェック
入塾を急ぐ前の5つのチェック

まとめ:席より、子どもと家庭の準備を

低学年の席取り入塾が必要かどうかは、その年の募集の状況と、子どもと家庭の状況によって変わります。うわさだけで判断せず、希望の校舎の状況を直接確かめ、子どもの様子と家庭の時間を考えて、無理なく続けられる時期を選びましょう。

まずは、気になる校舎に今の募集の状況を問い合わせるところから始めてみてください。

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