最上位クラスがいいとは限らない|ドラマ「二月の勝者」のクラス昇格の場面から考える、子どもに合うクラスの選び方

最上位クラスがいいとは限らない

中学受験の塾では、テストの結果でクラスが分かれ、最上位のクラスを目指して頑張る子どもたちがたくさんいます。親としても、「できれば上のクラスに」と願う気持ちは自然なものだと思います。

結論から言うと、最上位クラスが、すべての子にとっていちばんよい環境とは限りません。最上位クラスには速さと刺激がありますが、中位のクラスには、理解を確かめながら進めるていねいさがあります。大切なのは、クラスの名前ではなく、子どもがそこで力を伸ばせているかどうかです。

この記事でわかること

  • ドラマ「二月の勝者」のクラス昇格の場面から考えること
  • 最上位クラスと中位クラス、それぞれのよさ
  • 子どもに合うクラスを見極める4つのポイントと声かけ
目次

ドラマ「二月の勝者」で描かれたクラス昇格の場面

中学受験を題材にしたドラマ「二月の勝者」では、クラス分けと授業の難しさに焦点を当てた回がありました。中位のクラスで頑張っていた女の子が、選抜テストで成績を上げて最上位のクラスに上がります。ところが、最上位クラスの授業のスピードについていくだけで精一杯になり、最後にはそのつらさに泣き出してしまう場面が描かれていました。

この場面を見て、最上位クラスがすべてよいわけではない、と強く共感しました。上のクラスに上がることは、もちろん大きな喜びです。ですが、授業についていけずに自信をなくしてしまっては、せっかくの努力が報われません。

最上位クラスと中位クラス、それぞれのよさ

最上位クラスと中位クラスのよさ
最上位クラスと中位クラスのよさ

最上位クラスのよさと大変さ

最上位クラスでは、授業のスピードが速く、難しい問題にもどんどん挑戦できます。同じように頑張る仲間から刺激を受けられるのも大きな魅力です。一方で、授業についていくのが大変だったり、宿題の量が多く家庭での負担が大きくなったりすることもあります。

中位クラスのよさ

中位のクラスでは、理解を確かめながら授業が進むことが多く、基礎をしっかり固めることができます。わが家の息子も早稲田アカデミーに通っていますが、正直に言うと最上位クラスではありません。クラス分けを兼ねたテストの前に先生と相談したとき、こんな話を聞きました。「最上位クラスは人数が多めな分、授業中に一人ひとりを個別に見ることは難しい。その他のクラスは少人数な分、生徒ごとの理解度のチェックなどもフォローできています」。

この言葉を聞いて、クラスにはそれぞれのよさがあるのだと改めて感じました。もちろん、塾や校舎によって状況は違いますが、上のクラスだけが正解ではないことは確かです。

入試で問われるのはクラスではない

最上位クラスにいると、難関校の合格の可能性が高そうに感じます。ですが、最上位クラスにいることで合格が約束されるわけではありません。入試では、最上位クラスの子が不合格になり、中位のクラスの子が逆転で合格することも当然あります。実際に、そうした逆転合格の場面を多く目にしてきました。

入試で問われるのは、どのクラスにいたかではなく、その日に出せる力です。クラス分けは、理解度に合わせて授業をするための方法の1つにすぎません。最上位クラスではないからといって、子どもも親も悲観する必要はまったくありません。

子どもに合うクラスを見極める4つのポイント

合うクラスを見極める4つのポイント
合うクラスを見極める4つのポイント

1. 授業を理解できているか

授業で習ったことを、家での復習で自分の力で解けるかどうかを見てみましょう。復習しても解けない問題が多いなら、今のクラスの授業のスピードが合っていない可能性があります。

2. 宿題と直しが回っているか

宿題をこなすだけで精一杯で、テストの直しまで手が回らない状態が続くと、穴がどんどん増えていきます。宿題と直しの両方が回っているかは、クラスが合っているかどうかの大切な目安です。

3. 楽しく通えているか

子どもが塾の話を楽しそうにしているか、授業のあとの表情はどうかも見てみましょう。つらそうな様子が続くなら、クラスの環境が負担になっているのかもしれません。

4. 先生の見立てを聞く

クラスが合っているかどうかは、授業での様子を見ている先生がいちばんよく知っています。面談の機会などに、「今のクラスで力を伸ばせていますか」と聞いてみましょう。家庭では見えない授業中の様子を教えてもらえます。

クラスが変わったときの声かけ

クラスが上がったときは、一緒に喜び、頑張りを認めてあげましょう。そのうえで、新しいクラスで授業のスピードに戸惑っていないか、しばらく様子を見守ります。クラスが下がったときは、責めるのではなく、「今のクラスで基礎をしっかり固めるチャンスだね」と前向きに伝えましょう。どちらの場合も、子どもの気持ちに寄り添うことが大切です。

クラスの話を家庭でどう扱うか

クラスの上下は、子どもにとっても気になる話題です。友だちがどのクラスにいるか、自分が上がったか下がったかを、思っている以上に意識しています。だからこそ、家庭ではクラスの話を必要以上に大きく扱わないことが大切です。

わが家では、クラスの結果が出たときも、まずは「テストで何ができるようになったか」を話すようにしています。そのあとで、「次のテストまでに何を練習しようか」と、やることを一緒に決めます。クラスは、その結果として後からついてくるもの。そう考えるようにしてから、親子でテストの結果を落ち着いて話せるようになりました。

また、きょうだいや友だちとクラスを比べないことも大切です。比べられると、子どもは自分の頑張りを認めてもらえていないと感じてしまいます。比べる相手は、いつも「前の自分」にしてあげてください。

よくある質問

Q. 最上位クラスに上がれるなら、上がった方がいいですか?

A. 上がることで刺激を受けて伸びる子もいれば、スピードについていけずに苦しむ子もいます。上がったあとも、授業の理解や宿題の様子を見守り、合わないと感じたら先生に相談してください。

Q. クラスが下がって子どもが落ちこんでいます。

A. クラスは今の理解度の目安で、入試の結果を決めるものではないことを伝えてあげてください。今のクラスで取れる問題を増やしていけば、次のチャンスは必ず来ます。

クラスと向き合う5つのチェック

  • □ 授業の内容を復習で解けている
  • □ 宿題と直しが回っている
  • □ 塾の話を楽しそうにしている
  • □ 先生にクラスの見立てを聞いた
  • □ クラスの上下で子どもを責めなかった
クラスと向き合う5つのチェック
クラスと向き合う5つのチェック

まとめ:合う環境で力を伸ばすことがいちばん大切

最上位クラスには速さと刺激があり、中位のクラスにはていねいさがあります。どちらがよいかではなく、今の子どもにどちらが合うかで考えることが大切です。

最上位クラスで力を伸ばせている子は、そのままどんどん学力を高めていけばよいと思います。ほかのクラスにいる子も、悲観する必要はまったくありません。子どもの学力や向上心に合ったクラスで、実力を伸ばしていける環境を一緒に考えていきましょう。

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